都会にひとり、ラーメン屋のバイトを頑張る巫女さんが、同じバイト仲間の女子高生のために頑張るお話。
不思議な力を持つ巫女の活躍を描いた現代ファンタジーです。
もしくはちょっぴりホラーかも。
巫女たる主人公の出自とか、あと物語中盤で出てくる呪いの、そのえぐさというか悍ましさたるや!
特に中盤に出てくる〝呪い〟なんかもう大好きです。
どうしようもない。なんでこんなことになったのかはわからないのに、根が深くてどうにもならないことだけはわかる……。
本当に手の打ちようのない、理不尽かつ一方的な害。
まさしくホラーの味わいで、しかしそれをどうにかしてしまうからこそのファンタジーというか、心地よいカタルシスがありました。
また、それがなんでもありの力というわけでなく、それなりの覚悟と犠牲を要するところも。
そしてその犠牲を払った先の展開、物語の終着点がなにより好きです。こういう終わり方大好き。
ビシッと綺麗に締めてくれる感覚が心地よい、素敵なファンタジー作品でした。