ひとりで絵を描いていた幼稚園児のショウくんを、コウくんが見つけたところから始まる、ふたりの友情の物語。
優しく穏やかな空気感が魅力の、現代もののドラマです。
ふたりの少年が主人公。十数年の期間を跨いだ物語であり、その徐々に成長してゆく姿が、丁寧な筆致で綴られています。
ふたりの関係性というか、仲の良い様子がとても素敵。
ちょっと甘えん坊気味のショウくんが寄せてくる信頼もそうですし、また視点保持者であるコウくんが彼を見つめるときの、そのちょっとお節介な優しい目線がとても好きです。
終盤は少し意外な展開というか、ほろりさせられる場面も。
小さな子供が青年へと長じてゆく姿を描いた、爽やかでキラキラした物語でした。