第38話

 桜田と8人のスターは、潤の両親から潤にGPSが付いたスマホを持たしている事を聞き、警視庁で調べたところ、潤は青梅市にいる事がわかり急いで青梅市まで向かった。


 GPSのデータを頼りに向かうと一軒の赤い屋根の大きな一軒家に着いた。

 8人のスターは、ドアを破壊し、中に入った。運のいい事に甲斐憲司は留守だった。8人のスターは急いで潤を捜索した。すると、赤星は地下にあるドアを見つけ

「おい!今助けに来たぞ!」

 中から声が聞こえ

「皆!潤ちゃんいた!中に突入するぞ!」

 赤星が大声で合図をし、

「勝!三波!ドアを破壊しろ!」

 指示を受けた蟹川と薬師丸はドアを破壊し、見てみると椅子に座って縄で縛られた潤がいた。

 小夜と紅が急いで縄を解いた。

「潤ちゃん、話は外で聞くから急ごう!」

 紅は優しく声をかけた。

「夏目!美空!急いで潤ちゃん連れて外に出ろ!」

 島がそう指示を出し、小夜と紅は潤の手を引き、外に出た。

「俺達も出よう!」

 赤星はそう言うと他のメンバーは頷き、全速力で走った。

 いよいよ赤星が最後に外に出ようとしたその時、

「おやおや〜。久しぶりだな〜。石原裕次郎いや赤星新」

 赤星の前に、甲斐憲司が立ちはだかった。

「甲斐…先生…」

 赤星は恐ろしくなった。

「おや〜。ダメじゃないか〜。先生に反抗しちゃ!」

 甲斐憲司はそう言うと力いっぱい赤星を蹴った。

「石原!」

「石原さん!」

「裕次郎さん!」

 他のメンバーは口々に叫んだ。

 騒ぎを聞きつけた桜田が駆けつけると赤星は蹲っていた。

「石原君!」

 甲斐憲司は桜田に気付くとゆっくり近づき

「貴様か!可愛い教え子にこんな事させたのは!」

 と怒鳴り散らした。

「アクロポリスを解体するためです。アクロポリスのせいで、多くの方が亡くなりました。貴方はそれをご存知でしょうか?」

「は?知ってるよ!」

「じゃあ何故?何故ご存知なのにこんな事をするんですか?」

 桜田は甲斐憲司を睨んだ。

 すると今まで蹲っていた赤星が立ち上がり、

「先生、桜田さんの言う通りです!さっさとアクロポリスを解体して下さい!」

 赤星は叫んだ。

 甲斐憲司は赤星を馬鹿にするように見ると

「生意気言うな!俺はお前らのような社会不適合者を殺すためならなんだってやるんだ!お前らが現れる前は自分でターゲットを見つけ部下とそこら辺の社会不適合者を殺してたんだよ。お前らが現れてからお前らを誘き寄せるために大量殺人を起こそうとしたんだ。ハッハッハ」

 と高笑いした。

 赤星は甲斐憲司を殴った。

 甲斐憲司は殴られた方の頬をさすりながら

「お前、先生を殴ったな!この人殺しが!皆さん〜!どう思いますか〜?いけませんよね〜?と言っても他のメンバーも一緒か!」

 と意地悪に言った。

「甲斐憲司…お前らアクロポリスを解体してやる!」

 赤星は叫ぶと

「やってみろ!新君には夢のまた夢だけど〜」

 と甲斐憲司は嫌味を言った。

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