第37話
赤星と長曾我部から言われた紅は
「赤星さん!長曾我部さん!私、以前は彼女みたいだったんです…。私の場合は、悩みがあるとよく保健室に行ってました…。それをよく思わなかった親や当時入ってた部活の部員、他の先生から保健室に行ってた事に対してよく叱責を受けてあまりにも心が傷ついて家の近くの橋から飛び降りようとしたらそこに通りかかった桜田さんが私を止めて桜田さんから『他の生き方は考えた事ないの?』って聞かれて考えた結果、親と学校を離れて8人のスターに入りました」
少女は大きく目を見開いて
「8人のスター⁉︎本物?」
赤星と長曾我部、紅は頷いた。
「8人のスターってあのアニメやドラマの?私大好きなんです!けど、本当にいたんですね…」
少女は感心していると
「今日は3人だけど」
赤星は言うと
「じゃあ、普段から石原とか三船とかってお互いの事呼んでいるんですか?」
少女が聞くと
「あれは任務の時だけだから」
赤星は苦笑いして答えた。
「そうですか…。因みに石原裕次郎は?」
「俺だよ」
赤星は答えると
「僕は林家三平」
「私は夏目雅子」
長曾我部と紅が言うと少女が恥ずかしそうに
「あの…」
「何?」
「また私が悩んだり悲しい事があったら話を聞いてくれますか?」
紅は自信があるように
「勿論!」
「ありがとうございます!申し遅れました!私、西園寺潤と申します」
「じゃあ、潤ちゃん困った事があったらいつでも言って!任務以外は駆けつけるから」
紅は笑顔で言った。
赤星達が潤と会話している様子をアクロポリスのボス甲斐憲司は見ていた。甲斐憲司は隠れて赤星達を見ていた。
だが、赤星達はその事に気づいていなかった。
それから潤と別れた赤星達は、今日あった事を桜田に話すと桜田から任務以外で偽名を出した事に対して注意を受けたが、潤を助けた事に対しては評価した。
潤は赤星達と出会ってから元気に学校で通うようになり、悩みがあると赤星達8人のスターが話を聞くようにした。
潤が赤星達と出会って3ヶ月後、潤の学校の同級生が潤と赤星達が一緒にいるのを見かけ、潤から赤星達が8人のスターだと説明すると潤はクラスメイトや他のクラスの生徒から憧れの眼差しで見られるようになった。
だが、潤の話を聞いている者がいた。それは、8人のスターの敵の組織アクロポリスのリーダーの甲斐憲司だった。甲斐憲司は、潤の登下校や新しく入った用務員だと嘘をついて小学校に入り、潤と同級生の会話を盗み聞きをし、その会話をボイスレコーダーに録音していた。
甲斐憲司が用務員として小学校に入ってから3ヶ月後、甲斐憲司はついに潤に接触できた。
「お嬢ちゃん、8人のスターの友達なの?」
潤は甲斐憲司が危ない事に気づき
「違います!」
そう嘘をついて逃げたが、甲斐憲司が追いかけてきた。
潤は慌てて職員室に入り、担任の女性教師に話していると甲斐憲司が入り
「いた〜。ねぇ、嘘つかないで教えてよ〜。8人のスターの事をさ〜」
猫撫で声で言うと乱暴に潤の腕を掴んだが、それを担任教師は引き剥がそうとしたが、甲斐憲司は担任教師の顔を殴り、暴言をはきながら担任教師の足やお腹を蹴り始めたが、周りにいた教員達が甲斐憲司を羽交い締めにした。騒ぎを聞きつけた校長は警察に通報した。甲斐憲司は他の教師を振り払い、校長の前に立ち、警察に通報した事を咎めた。校長は、甲斐憲司を睨みこれ以上騒ぎを起こさないよう注意をしたが、甲斐憲司は上着のポケットから拳銃を取り出し、校長の頭に向けて発砲した。弾は、校長の頭に命中し、校長はそのまま死んだ。
潤は校長の亡骸や傷ついた教師達を見て終始泣いていたが、甲斐憲司に手を引かれ、騒いだり助けを呼んだが、甲斐憲司は自分の車に着くまで潤に怒鳴りながら黙るように言った。
誘拐された潤は暗い部屋に閉じ込められた。
その後、潤の両親が娘が何者かに誘拐された事を担任教師から聞かされた。潤の両親は警察に通報したかどうか聞くと担任教師は涙声で通報した事を話した。
担任教師からの電話の後、潤の両親は娘から聞いた8人のスターの話を思い出した。
『この人なら娘を助けてくれるかもしれない』
潤の両親は、急いで潤の部屋に行き、潤の学習机に置いてある紅の連絡先が書いてあるメモを見つけ、紅のスマホに連絡した。
紅はスマホの着信音に気づき、電話に出ると娘の潤が誘拐されたと聞かされ、ショックを受けた。
すると桜田がやってきて
「8人のスター!誘拐事件だ!早く向かいなさい!」
「桜田さん、その子前にデパートで会った子です…」
紅がそう言うと
「それなら早くしなさい!なんとしてでも犯人捕まえないと」
桜田はそう大声で言った。
「もしかして、犯人は…」
紅は不安そうに言うと
「その犯人は、アクロポリスのリーダー・甲斐憲司だ」
桜田ははっきりと言うと8人のスターは凍りついた。
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