第36話
赤星と長曾我部、紅はデパートへ買い出しに行き、最上階で昼食をとっていると外が騒がしかった。行ってみると、1人の少女が柵から飛び降りようとしていた。少女を数名のデパートの従業員が止めていたが、少女は抵抗していた。
紅は、少女を見た瞬間一目散に走った。
「危ないぞ!」
「紅ちゃん!」
赤星と長曾我部は、紅の後を追った。
紅は少女のところに辿り着き、周りにいたデパートの従業員に事情を説明し、少女と共に中に入った。紅を追いかけていた赤星達も中に入り、
「
赤星が注意すると
「赤星さん、すみません。ほっとくのが出来なかったんで」
紅が謝ると
「まぁ、話を聞こうじゃないか」
長曾我部は宥めた。
紅は少女になぜ飛び降りようとしたか聞くと
「私、これ以上惨めな思いをしたくなかったんです」
少女は泣き始めた。
「私、小さい頃から虐められていたりちょっとのミスで先生から叱責うけていて…」
「パワハラみたい…」
紅が引くと
「私、6歳の頃から一昨年までギリシャにいてギリシャの日本人学校で勉強ができる子とよき比較されたり、机の下やトイレで泣いたりすると後輩が真似するから止めろって言われたり、不自然だと思った事に対して違うと意見を言うと先生から必要以上に怒られてました。そして、日本に帰ってからは、悩みがあって先生に相談するともう自分で解決しろの一点張りで…」
少女は涙声で話すと
「それ、親には話さなかったのか?」
赤星は聞くと
「話したら先生の肩を持つような事言うし、学校止めたいって言ってもダメしか言わなかったです。ていうか、そもそもギリシャの時の学校も日本に帰ってきてから通っている学校も相談できる大人はいなかったです。」
少女は答えると
「もう四面楚歌みたいだ…」
長曾我部は呆然とした。
紅は考えると少女の目をしっかり見て
「だったら、私達があなたの話をいっぱい聞くよ!聞いて一緒に考えよう!」
それを聞いた赤星と長曾我部は止めた。
「あのな、簡単に言うけど、相談した後、あの子がその通りに行動して上手くいかなかったらどうする?」
「考え直して!紅ちゃん!」
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