第29話

 二代目は有名製薬会社の社長から金を騙し取っていたが、実はこの社長二代目が詐欺師だと気づき、嘘をついて

「申し訳ありませんが、払えるお金はもうありません」

 と言ったその時、二代目は鬼のような形相で

「払えねーのかよ!このジジィがー!」

 二代目は社長を力いっぱい殴り社長の顔は血まみれになった。

 騒ぎを聞きつけた社長の家族は警察に連絡をした。














 桜田のところへ製薬会社トニーの社長が何者かに殴られてると連絡が来て早速8人のスターに召集をかけ、社長の自宅がある港区へ向かった。

 8人のスターと警察が駆けつけた時、二代目は社長の首を締めていた。

「止めろっ!」

赤星は二代目の腕を掴み、二代目はニタニタした笑みで赤星を上から下まで見ると今度は他のメンバーも見ながら

「あー、あなた達は噂の8人のスターですね〜」

 二代目はわざとらしく優しい声で言うと

「8人のスター?8人のスターってあの…」

 社長は赤星達を一生懸命見た。

「出て来い!林家三平!いるんだろ!」

 二代目は周りに響くぐらいの大声で叫んだ。

 長曾我部は二代目の前に行くと

「君は前に多摩霊園で会った…」

「ハハハハハハ!そうだ!多摩霊園で会ったなー。しかも貴様はクソジジィの先代のイタチの墓参りしてたなー。はー!ウケる」

「面白くない!それと勝手にイタチを名乗るな!」

「うるせー!ジジィと貴様より俺のほうがイタチの名に相応しいんだよ」

 二代目は長曾我部を殴ろうとしたが、長曾我部は片手でその拳を受け止めたが、二代目の手にフクロウの刺青が彫られているのに気づき

「君…アクロポリスとグルだったのか!こんな事して師匠は喜ぶと思っているのか!」

「は?それより逮捕された後こんなお遊戯みたいなヒーローごっこしてる貴様の事を嘆き悲しむよ」

「君、何言ってんだよ?俺は刑務所で師匠に会って話したんだよ!」

「あのジジィ刑務所で死んだとは聞いてたけど、まさか貴様会ってたとはね…」

「二代目とか君名乗ってたね…。イタチの弟子ならこれぐらいわかるだろ?」

「何をだよ?」

「殺しはしていけないって事をだよ!」

「知るかー!!」

 二代目は鞄から包丁を出し、長曾我部を刺そうとした。しかし、長曾我部は、包丁の刃の部分を強く握った。長曾我部の手から大量の血が流れていた。

「三平さん!」

 紅は叫んだ。

「アンタ、これ以上誰かを傷つけるのは止めろ!師匠のイタチさんだってアンタが人を殺したり三平さんと争ったりしてる事なんて望んでないと思うぞ」

 赤星は二代目の手から叩いた。すると二代目は今まで握っていた包丁を地面に落とした。

「夏目。三平さんの手当てを頼む」

「はい!」

 紅は救護班と共に長曾我部の怪我の手当てをした。

 二代目を周りを見た瞬間奇声を発し、地面に落ちた包丁を振り回したが、赤星と警察に取り押さえられた。












 それから二代目が刑務所に入った5日後、二代目の裁判があり、傍聴席には、長曾我部、赤星、紅、薬師丸が座って裁判の行方を見届けていた。

 裁判の結果、二代目は製薬会社トニーの社長他多くのセレブや高齢者から金を騙し取り殺害を繰り返していたため、無期懲役の有罪判決を受けた。

 判決を受けた二代目は最後

「ふざけるな!俺が有罪⁉︎悪いのは俺に騙されて金を払ったと思ったら『払えません』って言ったやつだろ!」

 そう奇声を発した。

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