第16話
島達は、アクロポリスのボス『甲斐憲司』について桜田に報告した。
しかし、その場にいた赤星は呆然とした。そのアクロポリスのボス『甲斐憲司』という男は、赤星の小学校の頃の教師でよく赤星の担任教師と一緒になって赤星を必要以上に厳しくしていた。
「まさか甲斐先生が…」
赤星は唖然とし、
「新さん…」
小夜が心配そうにしていた。
「赤星君、甲斐憲司はすごく厳しかったって言ってたけど、どんな感じだったの?」
桜田が静かに質問した。
「俺のちょっとのミスをパワハラみたいな言動で注意するし、気に入った生徒には優しく俺には凄く厳しくてすぐ居残り授業や気に入らない事を言うと授業が終わった後10分以上説教されたりしました」
「何だよ。その教師…」
島はドン引きした。
「兎に角あんまりいい思い出が一つもなかった先生だっただね?」
桜田からそう聞かれ、赤星は頷いた。
「警視庁にこの事は連絡する。この話は以上。何かわかったらまた君らに連絡する」
「はい!」
駆け足訓練が終わり、次の訓練の間の休憩中に
「赤星さん、可哀想っすね。子供の頃の嫌だった先生と再び会う事になるなんて」
「明照君、まだ連絡待ちだよ」
「そうっすね…」
「けど、そういう教師たまにいるよね。ニュースでよく生徒を傷つける言動して謹慎処分を受けた教師とかさ」
「ああいう教師はクビっすよねー」
長曾我部と薬師丸がそうやりとりをしていると横から月島が通りがかって
「あ、月島さん!月島さんもどう思いますか?さっきの赤星さんの話。酷いっすよね!ゲスの極みっすよね!」
「コラ、ゲスの極みは余計だし、月島君困ってるよ」
それを聞いた月島は
「パワハラみたいな先生も嫌だけど、異常に期待してくる先生も嫌だ」
そう言うと月島は去った。
「異常に期待してくる先生ってどういう事っすか?」
「さぁ…」
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