第5話
「あなたには、もう任せられない」
「すみません…」
「自分さえいいと思ってたからだろ?」
「そんな事は思ってません…」
「俺の評判落とす気か?あなたは普通じゃない。普通じゃないし、皆と同じ事ができないからな」
「…」
「どうして皆と同じ事ができないか専門機関か精神科へ行って診てもらいなさい。これはあなたのためだから」
すると男は上司を力いっぱい殴った。もう自分では制御できないぐらい殴った。殴っただけでなく、近くにあった花瓶で頭を叩いた。花瓶は割れ、上司は頭を大怪我した。
気づいた時には、上司は倒れていた。
島が目を覚ますと自分の部屋のベッドだった。
「島君!」
「よかった!島!」
側にいた桜田と赤星がほっとしていた。
島は思い出したように
「桜田さん!赤星!爆弾…爆弾は?」
「落ち着きない!君は倒れていたんだから」
「島…爆弾は駅のホームで見つかってすぐ処理されたんだよ」
「島君、苦しそうだったけど、大丈夫だった?」
「何か悪い夢見たのか?」
「夢なんですが、自分が営業をしていた時の上司にパワハラを受けていてもう我慢できなくなって拳で殴ったり花瓶で頭を叩き割ったり…」
「島君…」
「島…そんな事があったのか…」
「俺の営業の成績が悪いとすぐいびる上司だったんだ。しかも暗い部屋に閉じ込めて部下を反省させたりもしたんです」
「なんて酷い事を!その上司はどうなったんだよ?」
「赤星君」
「上司は、大怪我して病院に運ばれたけど、命に別状はなかったけど、俺にパワハラしてた事がバレてクビになったらしいです」
「悪い事はいつかバレるからなーって俺が言う事じゃないけど」
「赤星君、皆を呼んで来て」
「はい」
赤星は部屋を出た。
「島君、話してくれてありがとう。辛かったね…」
桜田からそう言葉をかけられ
「桜田さん、ありがとうございます…。俺、その上司のせいで何回も嫌な思いをしました。けど、ここは8人のスターは違う。俺みたいな思いをした奴がいて気持ちをわかりあえる。そんな場所です」
ドアをノックする音がし、桜田がドアを開けると赤星、小夜、蟹川、月島、長曾我部、薬師丸、紅が入ってきた。
「島!俺もだ!」
赤星が言うと
「赤星君、聞いてたの?」
桜田が少し呆れていた。
「いや、途中からですが…」
「島さん!倒れたって聞いた時は心配しましたよ!」
「よかった!無事で〜。俺、嬉しいよ〜」
「僕、倒れた時は居ても立っても居られなかったです。島さん、ご無事で」
「島君〜。俺、島君のほうが大事だから爆弾そっちのけだったんだぞ!よかった。目が覚めて」
「長曾我部さん、何言ってるんすか。爆弾見つけた時興奮してたの自分見てたっすから。けど、自分も島さんの立場だったら数々の人にチクるっす!」
「倒れた時は心配で心配で…けど、無事で何よりです」
「皆…」
島は目が潤んだ。
「島、これからもよろしくな!」
赤星は手を出すとそれを島はハイタッチした。
すると桜田のスマートフォンが鳴り、電話に出た。
「はい…はい…失礼します」
桜田は電話を切ると
「8人のスター、明日は次の任務だ!それと島君!明日のために養生しなさい」
「はい」
しかし、この任務で再び島に悲劇が訪れるのだった。
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