第3話

 翌朝、赤星達は朝食後、桜田に前日渡された地図を頼りに8人のスターの本拠地があるオフィスビルから徒歩3分の公園へ行った。公園の噴水近くに行くと桜田が待っていた。

「よし!全員揃ったね!これから駆け足訓練を行う!」

「駆け足訓練っすか?」

 薬師丸は疑問に思った。

「駆け足訓練は、警察学校でもやる訓練で、基礎体力をつけるのだ!」

 桜田がそう説明すると

「そういえば、警察学校を舞台にしたドラマで見たことあるかもしれません…」

 と月島。

「言い忘れていた。これから君らがやる訓練は、警察学校の授業で実際やっている事を訓練として行う。一部だが」

 桜田がそう付け加えると

「ついていけるか心配です…」

「警察学校厳しいって噂だしね…」

「でも、一部ですよね?」

「あぁ、そうみたいですね…」

 各々あれこれ意見を言う中、

「桜田さん!俺達頑張ります」

 赤星は手を上げて発言した。

 一同は驚き、ザワザワしたが、赤星に続き、島も

「俺も頑張ります!」

 と赤星同様手を上げた。

 赤星と島を皮切りに、他のメンバーは気合いを入れ、駆け足訓練に臨んだ。


 その頃、警視庁では、爆破予告のメールが届き、警察側は、これはアクロポリスの仕業ではないかと疑っていた。


 8人のスターの拳銃訓練の最中、桜田のスマートフォンに電話がかかってきた。桜田は一旦席を外し、電話に出たが、途中神妙な面持ちで受け答えし、戻った。

「どうしましたか?桜田さん?」

 小夜が聞いた。

「さっき警視庁に爆破予告のメールが来た。場所は浅草だ。アクロポリスからで間違いない」

 桜田は冷静に説明した。

「爆破予告⁉︎」

 長曾我部は驚きのあまり拳銃を落としたが、すぐ紅が

「長曾我部さん、拳銃落としてますよ」

 と言って長曾我部に拳銃を渡した。

「8人のスター!申し訳ないが、大至急浅草に向かうように!これが君らの初任務だ!」

 桜田の声かけに一同は訓練を中断し、自分達の部屋に戻り出動の準備をした。準備を終えると一同は地下に停めてある黒いパトカーに乗り、浅草へ向かうのだった。

 

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