第6話 校正は過去の自分との見つめ合い……

改稿が終わると次にやって来るのが校正です。

ゲラチェックとも言うらしいです。


この校正も出版社さんによって全然やりかたが違います。

いくつかのレーベルさんとお仕事させてもらっていますが、本当に違う。

赤ペン入れたり、青ペン入れたり、ワード原稿に入れたり。

色々です。


そして、校正とは過去の自分との見つめ合いです。

そう、ひたすらに至らなすぎる過去のわたしに対して「もっと表記統一しておけよぉぉ!」と叫ぶ日々。


もしかしてわたしだけでしょうか。

ちなみに三食花嫁では「りんご」と「リンゴ」と「林檎」が混在していました。

わたしのワード、表記統一で変換なんてしてくれないんです。

(と、ワードのせいにしておきます)


書籍化作業に不慣れだった去年のわたしは、この作業にめちゃくちゃ翻弄されました。

ゲラチェックって〆切短いのに、漢字表記の統一するのにすごい時間がかかって大変でした。

特に「付ける」「来る」「過ぎる」「行く」とかが多かったかな。

あとは作品ごとに癖があるので、頻出漢字も少しずつ違っていて。

「纏う」とかも漢字とひらがな混在が多かった。

担当さんによっては話し言葉の表記はそこまで厳密じゃなくてもいいですよ、とおっしゃってくださる方もいらっしゃって。


去年は三作品連続で校正していたので、この時に半泣きになり……いえ、ずいぶんと鍛えられました。

補助動詞はひらがなで、と言われても補助動詞ってなんぞや……から入ったポンコツ作者。

国語が得意じゃなくてもなんとか本が出せているのは担当さんや校正さんたちのおかげです。うる覚えの日本語書いて、バッチリ赤入っています。(現在進行形)


ちなみに作者のマイルールとしては、

女性キャラクターの一人称「わたし」

男性キャラクターの一人称「私」

男女問わず、きみ、と呼ぶとき「きみ」

くらいでしょうか。なんとなく、自分の中でやわらかいかな、と。


昔は「出来る」とか「無し」とかも全部漢字だったんですけど、このあたりはひらがなにするようになりました。

ひらがな漢字どちらがいいかは、レーベルさんや担当さんの好みもあるのかな、と。敢えてひらがなにしていたところを校正時にガッツリ赤入っていたりもするので。


初稿戻しの時に担当さんから「ここはひらきましょう」とコメント入っていることもありました。


校正を数回経て、最近は自分の中で頻出漢字がなんとなく分かってきたので、頑張って直しています。


担当さんによっては「指示入れておいてくれればこちらで直しますよ~」とおっしゃってくださる神様のような方もいらっしゃって。

ありがたすぎて「よろしくおねがいしますぅぅぅ」と泣きつきました。


あと、紙になってあらためて近接ワードに気付いたりするので(めっちゃ指摘が入っている)、校正時に頭を抱えることもあります。


作者の思わぬ場所に指摘が入るのも校正なのではないかと。

わた処女の場合、飲み会のシーンがありまして。

「同じお酒が続くので変えてみてはどうでしょう」的なコメントが入っていて、慌てて変更したり、お酒の席での会話を付け加えたりしました。

(会社の元上司の海外エピソードが元になっています、あの会話)


そうそう、右も左も分からない新米作家なので、校正記号もほぼ??でした。

某レーベルさんが校正記号一覧表を下さり、現在進行形でとっても役に立っています。

WEB小説の書籍化を取り扱うレーベルさんはこのあたり、しっかりフォローしてくださるので大変にありがたいです。


そんなこんなでこれ書いている今もゲラチェックしています。

今回も……校正さんありがとうございました。日本語あやしくて本当にごめんなさい。


わたしの住んでいる地区だと東京は翌日着なので、近所のコンビニ午後3時くらいが実質の締め切りです。(夕方運送会社の人が荷物集めに来る)

本気でスケジュールがタイトだった時は、担当さんに「どこかで待ち合わせします?」と聞かれましたが、〆切伸びたので何とかなりました。


今月はゲラチェックとプロット作成が同時進行〆切です!!

(プロット提出したら初稿とチョコレート聖女改稿が同時進行なので、今年後半も安定の自転車操業です。去年からずっとこんな感じです)





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