第22話


「 こちらでございます 」



メイドの後について、キラキラした石の床をしばらく歩いてゆくと、前から人影が見えてきた。


この2人と同じ格好をしていたが、顔を布で覆っていた。



「 ジニーさんとフローラさんですね 」


「 はい 」

「 はい 」


「 ラファエル様がお呼びです、王様のお部屋へ来るようにとのことです 」


「 え? でも私達はこの方をインサーラへと・・ 」


「 それなら心配ご無用、私が代わりにこの方をお連れします、そうラファエル様に言われて参りましたので 」


「 承知しました、ではお願い致します 」


2人のメイドは慌てたように行ってしまった。


「 では、ケント様、参りましょうか 」


「 ああ 」


このメイド、気のせいだろうか、ルイと同じ匂いがする。


・・・・


メイドの2人は、最上階のフランセ王の部屋へ向かう為、階段を必死に登っていた。


「 ラファエル様が至急だなんて、よほどのことよね、ところでジニー?さっきの子、知ってる? 」


「 え?あなたも知らないの?・新人さんかなぁ・・けどさぁ、どこかで見たようなことがあるのよね 」


「 けど残念よね、髪とかボサボサでラファエル様の言う通り、ちょっと匂ってたけれど、よーく見るとイケメンだったよ、興味深かったのに、あ〜あ、お世話したかったなぁ 」


「 あたしも同じ、ケント様のお体見て見たかった! 」


「 やだ!ジニーったら・・実はわたしもよ! 」


「 やっぱりぃ、うふふふ・・ 」


「 それより早く行かなくちゃ、ラファエル様って男のくせにヒステリックだから 」


「 アッ!待ってよフローラ!・・」



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