第3話 夜鳴きぶふぅ

⚪夜鳴きぶふぅ

ぶふぅとまきゅが同衾して、ぶふぅの二つ巴の相手あーさ君が2月の勝者になれず、亡くなって、ぶふぅは朝も昼も夕も夜も完全に私onlyになりました。顔の横、おまたの間、足もと、と移り最終的には、畳んだおぶとんの中に潜り込んで、畳に頭を出して寝てました。

でも、残飯ドッグになってしまったので、別々の寝所になってしまいました。私はそのまま和室の仏間。ぶふぅは私の汗を拭ったタオルを吊るされたあーさ君の香りもする2匹の愛の巣に戻され、ぶふぅの夜鳴きが始まるのです。わんわんわんわん。ぶふぅはハスキーに吠え続けます。同衾解消1日目、薬で完全に寝つく私の知らぬところで、ぶふぅは鳴き続けていました。翌朝、私は家族に怒鳴られました。

水か?抱っこ癖の夜鳴きか?おしっしやうんうか?ほか、で対応を変えて、ご近所に迷惑をかけない事と叱られました。

バセドー病のばーさま他から苦情がこない様にしないと、みんな家から追い出されるよと姉に説明され、私の緊張状態が始まるのです。わんわんわんわんわんわんわん。ぶふぅが吠える度にケージに行くと、ぶふぅはまきゅと甘えてきます。そこでこらっと怒鳴って、ぶふぅの愛情を拒絶します。でも私は猿でぶふぅは犬です。パッションとスタミナが全然追いつけません。妹が代わりに怒ってくれて、やっとぶふぅは抱きくせが落ち着きました。私もぶふぅと離されたPTSD(ぶふぅは居ないのに、居るかの様に足を動かさないとか)がおさまりました。それでもぶふぅはわんわんわんわんわんわんと鳴きます。ぶふぅを壊さない様にしつけるのが大変な毎日で、ぶふぅの鳴き声が途絶えると、大丈夫かな?と心配する日々です。


⚪りーから始まる四谷怪談

紀偉(りー)と首輪回りを掻いて遊んでいると、(推定)空き巣犯の三好智子?がりーのふりをして話しかけてきました。まきゅ、りーとだけあしょんでくだしゃい。りーが一番かわうらしいでしょうと。我慢しましたが、とにもかくにもムカつくので、りーには甘い顔をするのを止めました。三好?は戸惑っていましたが、私がりーを拒絶するので、どうにもできません。でもホッとしたのも束の間でした。

今度はまーさ君がとりつかれました。まきゅ、かわうらしいのはまきゅで、かちこいのはぶふぅです。とお喋りしている内に、まきゅ、ぶふぅはエクスタをしたくなりました。遊びましょう。と、ぶふぅにインプットしてない言葉を使ってくるのです。戸惑う日々が唯唯すみ、ぶふぅは、ぶぶづけでも食べていきませんか?との京おんなの様に、ぶふぅはまきゅが嫌いですと、ぶふぅにかまわないでくだちゃい。執拗に私を拒絶しました。

普通の人なら手をあげてたかもしれません。でもぶふぅはチワワ。ちゅん様という桜文鳥の様に日本語を話せないという現実を捕まえて立っていたので、伊右衛門の様に新妻をお岩と思って切り殺す事はありませんでした。この話は友達に話したのでおわりましたが、凄く他人の悪意に戦慄する出来事でした。




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