第9話 初デート大作戦。

それから 1ヶ月後_


まだ甘い夢から醒めていない、みるくと町は

毎日のように 学校で夢中になって話したり

一緒に登下校もするようになっていった。


ただし、デートだけは未だにした経験がない二人は

必然的に LINE通話か、LINEのやり取りのみ。

そんな煮え切らない 二人の態度に みづきと優奈は、


「「はぁ!? 手を繋いで以来デートも1回もなし?」」


「ちょっ!! 馬鹿。声が大きいよ。だって大事だし、それに初めて付き合う相手だから 」


「「だって、じゃな~い!! 」」と声を合わす二人。


「信じられない!!今どきの高校生だって初デートは

もう済ませてるよ。」と、冷めた目で見つめる優奈。


「仕方ないだろ? あの可愛い声と顔で無邪気に、

うち、初めてのKissは簡単にはせんから。」って

言われたんだぞ? 初デートに行こう!とか、


「言えるか?? 非リアだった俺に そんなの求めないでくれますかね? 涙。」



二人とも目を合わせながら、馬鹿だねぇ町にぃ。と言うような 顔をしながら こう口を開いた。


「「誘う勇気も もう出ないし、嫌われてんの?」」て、思ってんでしょう?? 二人の問いに 図星な俺。


「な訳ないから。」「自信持って!」優奈にみづき。


にっこりと 良い笑顔で頷いた俺は元気いっぱい!!

「よ、よし!!じゃあ、明日こそは」


(だめだ、こりゃ。。諦めるしか) みづきと優奈がそう

思っていた瞬間に みるくからのLINEの通知が来た。



「町、おはよう!! 今、何してるん?」


そのLINEを勝手に覗き見した二人はジェスチャーで

早く!早く! とLINEの画面を見ている。


「おはよう、みるく。みるくって遊園地とか

水族館とか、ボーリングやったら 何が好き?」

さり気なく、どれが好きかを聞いてみる作戦だ。


「ん? せやなぁ。楽しいからボーリングかな!!

でも 町とやったら 地球の果てでもいいで。笑。」


(か、かわいい。。中身までガチで可愛い過ぎ。)

と、ニヤニヤしていると 二人に睨まれた。

そうだった、と我に返った俺は勇気を出し通話する。



「あのさ、今度の日曜日って空いてる?ボーリング

最近してないから 行きたいなって。どう?」



「うん! ええよ。じゃあ、10時に駅前まで

来て? 町との 初デート 楽しみやわー!誘ってくれるの実は ずっと待っててんよ。 ありがとうな、町」


「え、マジで!? やった!! 念願の

みるくとの 初デートだ!めっちゃ楽しみにしてる」


(ふふっ! もう俺に怖い物はない!!何でも来い!)




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月が輝く夜に····· Rie✡ @Rie1916

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