閑話 悪夢 壱
※閑話です。前話の後、ナオの見ている悪夢になります。
『やあ、ナオ君、紗希は元気かな?』
結星さん、どうしてここに? サキさんなら すこぶる元気ですよ
『ナオ君、紗希はちゃんと、ごはん食べてるかな?』
もちろん、ちゃんとガッツリ食べてます。
学食で小さなサンドイッチをワザと残してる姿が噓みたいです。
『ナオ君、紗希はちゃんと、眠っているかな?』
銃が無いと眠れないらしいですね、日替わりで色々な銃を取りに来ます。
車で移動中はヘルメットを被ったまま、銃を
『ナオ君、紗希は日本に戻っても日常生活できるかな?』
『長谷川さん、M4カービン~ 』
・・・・・・さあ、どうでしょうか?
『ナオ君、紗希は大学に戻っても学生生活できるかな?』
『長谷川さん、そのデザートイーグル借りてくね~ 』
・・・・・・さあ、どうでしょうか?
サキさん、ちゃんと返して下さいね。
『ナオ君、紗希は社会人になっても社会生活できるかな?』
『長谷川さん、スティンガーおかわり』
・・・・・・さあ、どうでしょうか?
サキさん、ワイバーンに
1回だけの約束ですよ。
『ナオ君、紗希は結婚しても結婚生活できるかな?』
『長谷川さん、テルミット大盛りで』
結星さん、ごめんなさい・・・・・それについては・・・
ただ、サキさんに日本は、
(主に銃刀法的な意味で)似合わないと思います。
『ナオ君、どうしたらいいんだろう?』
大丈夫ですよ、左ハンドルの大きな車を運転させれば、
僕より、よほど上手に運転しますし、悪路も全然平気です。
僕には理解できない危険物を手に、
それはもう楽しそうにしていますから・・・・
『結星さん、紗希、ナオ君、なにをしているのかな?』
『さつき・・・』
『お母さん・・・・』
さつきさん・・・・
『結星さん、会社の方に興信所から調査報告書と請求書が来てたわよ』
『えっ? なんで? バレない様に送ってって言ったのに』
『ご息女とご友人が長谷川直弥氏を拉致監禁した形跡は確認出来ず、
長谷川直弥氏の失踪は別の要因が考えられる・・・だって』
『・・・お父さん、ヒドイ、私の事を疑ってたの?』
『ち・・違うぞ、あくまで、お父さんが安心して眠るために
調べただけで』
『思いっきり疑ってるじゃないの』
『あら、報告書に補足があるわ・・・
紗希・・・あなた、廃校で・・・なにかしたの?』
『お・・・お母さん、む・・・無実なの』
『一般人に銃を突き付けて叫んだ? なにが無実なの?』
『ち、違うの、聞いて、あのね、私達が、よく行く
廃校を利用したサバイバルゲームのフィールドがあるのね』
『・・・それで?』
『そのフィールドがね、最近、縮小されてて、グラウンドだけになってたの』
『まあ、経費削減の為に規模を縮小するのはよくある事ね・・・それで?』
『知らずに・・・・いつもの調子で廃校に飛び込んで、
中に大勢人影が見えたのでてっきり、敵チームの待ち伏せ《アンブッシュ》かと思って、
銃を構えて【汚物は消毒だ!】って叫んで、部屋に突入したら』
突入したら・・・・?
『知らない作業服のオジサン達が、校舎の消毒作業をしてたの』
なんですか、それ?
そのオジサン達に、銃を突きつけたんですか?
『ち、違うわ、突きつけたらオジサンだったの。
M4カービンのセレクターは
ちゃんと撃たなかったんだよ』
当然です、オジサンたちを撃たなくて、本当に良かったです。
『だって、相手はゴーグルをしてなかったし』
そういう問題じゃ、ありません。
『おじさん達には、メンバー全員で謝って許してもらったの』
それは、良かったですね。
『生ハム工場を作るんだって』
サバイバルゲームをやっている隣で、生ハム作りですか?
色々と無理があると思うんですが、誰か止めなかったんですかね?
『オジサンに、生ハムが出来上がったら、買いに行きますねって言ってたのに。
チームの責任者が、みんな
お父さん、買っておいてくれる?』
結星さん、考え込まないでください。
それは、色々な意味で無理でしょう。
『紗希ったら、さすがに、それは無理よ。
あなたが、こっちに帰ってきてから買いに行きなさい』
『は~い』
『それから、はい、ナオ君、請求書』
さつきさん、どうして興信所の請求書を僕に渡すんですか?
封書の表には 請求書在中 の文字がしっかり書かれている。
何故か手に持っているペーパーナイフで封を切って中身を取り出した。
COLTM1911A1 *****
45ACP*** *****
81mm Mortar *****
S&WM36 *****
38SP*** *****
: :
Barrett M82A1 *****
12.7mm×99*** *****
HK-69 *****
: :
M988HMMWV *****
: :
UAZ-3151 *****
M109A2 *****
155mmICM-DP *****
: :
M966HMMWV *****
BerettaM9 *****
Uzi *****
Vz61Skorpion *****
: :
Total $*******ー
「リストの請求書じゃないか!!」
僕は、自分のあげた叫び声で目を覚ました。
※第2部 第3話で主人公が飛び起きた夢とは別の悪夢です。
請求書の内容も、あの3人が加わってからのモノになっています。
※サバイバルゲームを愛好される皆様、申し訳ありません。
叫びながら単独で突入するなんて絶対にしませんよね。
夢の中の事として、お許しいただければ幸いです。
m(__)m
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