第37話 久しぶりの友達
今日から学校がまた始まる!
久しぶりにまた友達に会えることが楽しみで、こんな感覚初めてだった。
前の世界とは違って、私のせいで誰かが傷つくことのない優しい世界。
今回もクムア先生と朝の会のときに教室に入る。
クムア先生が「おはようございます」と言いながら教室に入ると、こちらに気が付いたルミが一番に反応した。
「メグミちゃん!!」
その声を境に教室に歓声が響く。
『おかえり!!』
みんなが前に見たときよりも一回り大きくなってる気がする。ときの流れを感じるなー
みんなが駆け寄ろうとしたとき
「はい!皆さん!友達が戻ってきてくれて嬉しいのは分かりますが、いったん席に着きましょう!」
と、クムア先生の鶴の一声でみんなが席に戻る。
「はい!今年もメグミさんが来てくれました!9か月ぶりですね!皆さんは今年で卒業なので、メグミさんはこの世界に今回含め2回来てくれますが、学校でこうやって過ごすのも最後になります!みんなで過ごせる時間を大切にしていきましょう!」
『はい!』
先生はこう言っているけど私はこの世界に残ろうと思ってる。だから、みんなとの関係は生涯続くと思う。
そんなことを思いながら先生をふと見ると、先生は何か含みのある笑顔を見せた。
その後、午前中の授業を受け、午後の魔法の練習が始まる。
「はい!皆さん!今日も集中していきましょう!」
目の前には1 kgのおもりがいくつか置かれ、それをみんな複数個、魔法で持ち上げていく。
今の私には5個持ち上げることが精一杯で、周りを見てみると基本的にはみんな7個か8個持ち上げている。
そんな中、ルミとリド含め数人が浮かせた状態で物体をなかなかの速さで動かせるようになっていた。
やっぱりみんなすごいなー
私ももっと頑張らないと!
「メグミちゃん、前よりもすごく進歩したね!」
「そうかな、ありがとう!みんなもすごい!!もう、モノ動かせるようになったんだね!」
「うん!私たちもメグミちゃんに魔法では負けないようにすごい頑張ったんだよ!!先生によると歴代でも私たちのクラスの魔法の技術はトップレベルなんだって!」
「すごい!!私も負けないように頑張るね!」
「うん!お互い頑張ろう!」
しばらくしてクムア先生から再び声がかかる。
「皆さん、今日はこの辺にしておきましょう!それと、物体浮遊魔法以外の魔法も発現し始める時期なので、それに関して何か相談とかある人は後で先生の所に来てくださいね!それでは皆さんさようなら!」
『さようなら!』
「なあ、メグミ!俺、新しい魔法発現したんだぜ!」
リドが自信満々に話しかけてきた。
すごい嬉しそう。
「すごいね!どんな魔法?」
その質問を待っていたようで
「手から火出せるんだ!見てろよ!」
リドは左手にミーを流し込むと、小さくて真っ赤な火が掌についた。
「おー!!!きれい!」
「だろ!いつか火が必要になったら呼んでくれ!」
「うん!ありがとう!」
「おい!リド!公園でザッガーしてから帰ろうぜ!よかったらメグミちゃんも!」
少し遠くから数人のクラスメイトが呼んでいる。
「おう!メグミも来いよ!」
「ごめん、私、この後用事あるからごめん!また誘って!」
「分かった!またな!」
クムア先生に精神安泰魔法について聞いてみよう。多分、仮説が正しければ私も精神安泰魔法を使えるようになるはず!
カイルやギルみたいになれるかもしれない!
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