第3話 脱出② 食堂編

チュンチュン… 小鳥が鳴いている声で目が覚めた。ゆっくりと起き上がりポケットの中身を確認する。よし鍵はあるな。今日のタスクは監視室から鍵を盗むことと食料調達だ。今回は複製が出来ないのでバレないように気をつけなければ。


僕が死ぬまで今日を入れて2日しかない。ということは明日の夜には僕死んでる…? 怖すぎ。


今日やることは夜しか出来ないんだけど、僕が夜中に出歩いていることがばれるとまずいよな。お風呂場で管理人さんの洋服を複製するか。いけるかな?いや、やるしかない。


今日のお風呂の時間は、、、え。13時?そろそろじゃん。全然午前中にやる事ふつーにあったわ!!!


お風呂の時間になると

「おそようございます」

とリナが微笑みながら入ってくる。体調はいかがですかと気遣ってくれる。僕と同じ16歳なのにすごいな。16歳だと高校1年か。僕も行きたいななんて思ったり。

「どうしました?」

「なんでもないないよ笑」

慌てて答える。たわえない会話、ずっと続いて欲しい時間。ちょっと悲しくなった。


お風呂の時間、僕はすぐ脱衣所に入る。僕が着替えている間はリナは見ないでくれているので管理人の洋服を作った。


お風呂から出て自分の部屋に戻る。夜までソワソワしながら待った。午後9時、リナが消灯に来ればもう誰も来ない。リナが来るのをじっと待つ。


来た!ガチャっと扉が開きリナが顔を出す。

「おやすみなさい〜」

そう言って電気を消した。作戦決行の合図!僕は急いで着替えた。震える手で扉を開く。誰もいないようだ。そっと廊下に出る。


まずは簡易食堂に行くため2階に上がる。コツコツと僕が歩く音のみが廊下を支配する。そんな緊張感に包まれながら食堂を探す。食堂は……これか!やっと見つけた。厨房に入り菓子パンやらお肉やらを持って一旦自室に帰る。ここまで誰とも合わず帰ってこれた。ほっと一息をつく。時刻は10時半、食料をバッグの中に隠しもう一度部屋を出た。誰かにあったらどうしよう。震える手に力を込め監視室に向かった。


次回「脱出②監視室編」


長くなってしまった為分けさせて頂きました。

次回もお楽しみに(,,・ω・,,)

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