第6話 肥沃な大地

「父上ヨーデル国の知人とは、宰相です

まか?」「あぁ宰相のミゲールからお待ちしております。って返事も来た」

イベリスは受け入れられるでしょうか?

大人はあの子が健やかに過ごすことを考えるべきだ。女神の愛し子がしあわせを感じない国の末路は火を見るよりも明らかなんだ。

だから王家も

王子が約束を破ったから、この国を出ると告げに行った私を無事に帰還させたのだろう。」「聖女認定は 発表のみで御披露目は危険度が増すので、なしになった。」


目が覚めたら快晴だった。ひと足先に馬車に乗っていましょうとお祖母様と手を繋いで玄関を出たら孤児院のみんなが荷馬車に乗って待っていた。お祖母様を見上げると、「孤児院は貴方と一緒に移動するのよ。王都には戻らなくなったから、希望者は後日騎兵隊と共に来る予定よ」ってなんでもないことの様に言うお祖母様が 資産で、養えるかしら?って考えてる私に。「貴女は頼る事を覚えなくてはね。」って微笑んでくれたので、私は目を閉じて無事にみんなと再会できますようにって願っていると、お祖母様が私を揺らすので眼を開けると焦ったように「疲れていないか、体調の変化はないか、」確認してきた。

孤児院の皆が驚いて自分の手を見ていた。みんなの無事を祈ったので、加護が付与されてみんなが一瞬光ったらしい。離れていた祖父様も何事かと馬で駆けつけた。あまり祈るのはやめよう。と思った。

でも、

執事が準備してくれたスケッチブックとクレヨンを渡してくれたので、荷馬車に乗った。

荷馬車の中にはお昼寝布団が敷かれていて思ってたより乗り心地が良かった。

こっちから?ん?ん?がぴょんぴょんぴょんぴょん耳動かしてぴょんぴょんぴょんて、手遊び唄を歌ったら注目されたさぁこれはなんて動物でしょう?カエル〜ウサギ〜ウサギ!

絵が描ける人⁈はーいハイ!って大騒ぎのみんなにクレヨンとスケッチブックをわたす。荷箱の上で描けた順に絵の余白に名前と年齢。持ち物に名前絵の裏にウサギと書いて渡す。

わーいありがとうって言いながら、なんて書いてあるのかきいたり、話たりする姿を見て執事にありがとうございました。って心の中でお礼を言った。執事が光って慌てた。幼児教育の教鞭を取って来れた、園長先生は、子供は肥沃な大地だから沢山種を撒きなさい。って言葉を思い出す。

文字と数字に興味を早く持たせる様に。他と比べる必要はないのでできていることだけを褒めて自信を持たせる様に。

子育ての時も何度も思い返した言葉良い種を巻いて水代わりの愛情をたっぷり注ぐ

大人にとって都合の良い種ではなく。その子にとって良い種を選びましょう。好き嫌いで種を選んではいけません。嫌いでも文字と数字は大人になるのに必要な種です。栄養過多になってはダメだけど栄養失調はもっとダメよ。先生、私はちゃんと子育てに成功したでしょうか?「イベリス様」侍女が抱きしめてくれた。いつの間にかなみだがながれていたようだ。移動の間何度かねだられて結んで開いてやメガネサクランボタコ焼きで遊んだ。お弁当箱は最後のふーきって息をかけるところがみんなお気に入りで、子供達はどこの世界も同じ様な反応するのだなぁとしみじみとおもった。院長がデッサンしながら、素晴らしい歌ですね。どこの国の唄ですかときいてきた。

前世とは言えずに、王宮の図書室にあった本に書いてあったと誤魔化した。

メガネとサクランボは似たような物があるらしく、絵を書いてもらった。さすがにたこ焼きはない様だ。お好み焼きくらいなら、わたしでもつくれるかな?私はキツネの絵を描いて前世のテレビでやってた画伯を思い出した。魔物かと思いました。と青ざめている侍女を見て5歳にして絵の才能がないことを悟った。悲しい

騎乗したお祖父様が、そろそろ着くぞって教えてくれた。

石の要塞に囲まれた街だった。門番とかも毛むくじゃらで大きな人が多くてお祖父様を見慣れている私でも少し怖かった。

砦のような要塞の中は石作りの回廊のようで、所々にお部屋があって、執務室や食堂、大浴場があって、2階は居住スペース右側が女性専用左側が男性用。途中の階段は上り専用で、右側から左側への一方通行です。下り階段は真ん中と、男性用を過ぎたところにしかないと案内の人がおしえてくれた。石造で少し殺風景だなと思っていたら居住空間は白い石大理石?でできていて、タペストリーで明るく飾られていた。みんなでお茶を飲んで居たら。お祖父様がお客様を案内していらした。ヨーデル国の宰相でミゲール様というらしいアッシュグリーンの髪色に暗いグリーンの瞳で、優しい物腰の方だった。私の前で、突然膝立ちになり「同室をお許しいただけますでしょうか?」と聞いてきた。私はわけがわからず、お祖父様を見上げた。「ミゲール止めんか、孫が驚いておる!」ミゲール様はわたしを聖女か女神の化身とでも思っているらしく「ただの5歳児です。」って笑ったら「尊い」と言われてしまった。なぜ?

ミゲール様のお話は楽しかった。パフィオ国とヨーデル国の違いを重点的にはなしてきかせてくれた。

お祖父様に露天風呂に連れて行ってもらい、タオル地で出来た巻頭着を来た。要塞都市の向こう側には森が見えて、魔物も出るので要塞の外には出ない様に念押しされた。でも森には栗がなっているのが見えていた。奥まで行かずに帰ってくれば大丈夫。モンブランを食べることを夢見て、明日を待った。

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