第3話 切り札
街は逃げ惑う人々でいっぱいだった。
装甲車が走り回っていると、警察が来た。
「ここから先は蟹禁止です」
「おう?日本の警察官はあんまり武装してないんだな」
「止まりなさい」
「そこをどけサツ!」
「止まりなさい」
「……こっちには切り札がある。警察官なんて無害だろ」
「そうだな」
装甲車の蟹たちはそう言うと、引き返していった。
「帰ったみたいだな」
「さっきなんか話し合っていたようにも見えるけど………」
「知らん……。蟹語は分からん」
セトカンブリアは何やら機械を作っていた。
「なんです?その機械は」
「これですか。これは人間を蟹に変える液体[カニミソ]を製造する機械です」
「ほう、なぜそんなものを………」
「人が蟹に変えられたという事実を知った人間たちは、きっと身も心も体も震えること間違いなしです」
「なるほど。さすがセトカンブリア博士!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます