第24話 プレート更新と誘い

一旦、寮に戻ってきた。


ルル先輩とメメ先輩はちょうどこれから出かける所だった。


「こんにちはルル先輩、メメ先輩!」


「あっセレスさん、こんにちわ!」


「うん、こんにちわ」


「所で、2人とも今晩は空いていますか?」


「うーん、夜なら空いているよ!」


「私も空いてる」


「じゃぁ、今日、前に話した送別会をしようと思うから...夜になったらギルドの酒場に来てくれる!」


「あっ、本当に誘ってくれたんだ..うん、楽しみにしている」


「わたしも!」


「それじゃぁ」


「あのさぁ...セレスさん、あの、ギルドで聞いたんだけど...ゴブリンの依頼を受けているって本当なの?」


「メメも聞いたよ! 昨日は15匹も狩ったんでしょう? ギルドで噂になってたー」


「ここ暫く、確かにゴブリンばっかり、狩っていたと思う」


「何で、何でそんな危ない事を」


「あの時だって死に掛けたんでしょう...何で」


「ただの逆恨み!」


「「逆恨み!」」


「うん、だってこの数日凄く楽しかったからさ..ルル先輩やメメ先輩と仕事をするのが、それがゴブリンのせいで終わっちゃったと思ったら腹が立ってもう...本当に殺してやりたくなったよ..あっ、本当に殺したんだった」


「そんなに楽しかった?」


「うん、それじゃ..夜にまた」


「うん、またね」


「また」





「どうしたのかなメメ、途中から急に静かになってたけど」


「あのさぁ...これどう考えても...好かれてないかな?」


「好かれてるって..何?」


「ルルは鈍感だなー、 一緒に居るのが楽しくて、それをゴブリンが壊したから、倒しまくっているって...普通に考えてメメが好きなんじゃないかな? ちがうかな?」


「あのさぁ...メメ、セレスさんは私の名前も言っていたよ」


「うん、だから、ルルやメメが好きなんじゃないかな?」


「そうなのかな? だけど、それは先輩として尊敬とかじゃないの?」


「あのさぁ...ルルもメメもカッコ悪い所しか見せて無いよ..先輩としてなら好かれないと思うよ!」


「確かにそうだね!」


「国に帰るなんて勿体ない...メメは帰らないで、此処で仕事を探そうと思う...ルルは帰ってもよいけど」


「ちょっと待って! よく考えたら、そんなチャンス滅多に来ないじゃない! 国に帰っている場合じゃないわ...私も此処で仕事を探すわよ」


こうして二人は田舎に帰るのを辞めてここに居る事を決意した。



ギルドに戻ってプレートの更新手続きを進めた。


「セレスさんの能力は...あれっ何でかな映らない!」


「不思議な事に僕の能力って鑑定できないみたいなんです。」


「そうですか、稀に生まれつき、阻害の能力が発動している人が居るって聞きましたけど会ったのは初めてです」


「どうすれば良いですか?」


「そうですね、信頼してますので自己申告でお願いします」


「はい」


セレス

レベル 11

職業 不明

能力 回復魔法 火魔法 睡眠魔法 光魔法 (本当の初級)


「こんな感じで良いでしょうか?」


「えっ、こんな短期間でレベルが10も上がったんですか?」


《あれだけ倒せば...そうなるかな...だけど此処までは上がらないわよね》


「はい」


「そうですか..それで回復魔法と火魔法は解りますが、他のは何ですか? 睡眠魔法と光魔法って聞いた事がないんですが..」


「えーと睡眠魔法は相手を眠らせる魔法で、光魔法は光魔法です」


「あの良かったら..実演して貰えませんか?」


ギルドの修練場のはじに来た。


僕は一通り見せた。


「凄いですね、初級のレベルとはいえ、ヒーリングとファイヤーボールを覚えるなんてなかなか居ません」


「居ないのですか?」


「はい、普通は、どちらか一つですね、攻撃なら攻撃 回復なら回復 最も暫くレベルが上がればセレスさんもどちらかに偏って行くと思います。」


「そうなんですか」


「それで、セレスさん此処からがおかしいんですよ...光魔法はレアですが、聞いた事があります。まぁ明かりがとれるだけのあまり意味のない魔法だと言われてますが...睡眠魔法って何ですか? 人や魔物を眠らす魔法..初めてみました」


「珍しいのですか?」


「本ですら書かれているのを見た事がありません」


「あの、黙っておいて貰う事は出来ますか?」


「はいギルドは守秘義務がありますのでご安心下さい、記載からも光魔法と睡眠魔法は消しておきます」


「有難うございます」


セレス

レベル 11

職業 不明

能力 回復魔法 火魔法 初級



これで登録しなおす事に僕は決めた




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