第19話 ゴブリンを狩る男
次の日セレスは冒険者ギルドに早朝から向かった。
ギルドにつくと、おもむろに一つの依頼書を剥がした。
剥がした依頼書は「ゴブリンの討伐」
ゴブリンの討伐は常時依頼なので剥がしていく必要は無い。
ただ、依頼書を剥がして受付に持っていけば正式依頼となる。
正式依頼で受けた場合は1匹辺りの討伐代金が1000スベル増える。
その代り、3匹以上を1日で狩らないとならない。
そして、失敗すれば、違約金は無い物のギルドの評価はマイナスになる。
その為、僅かな増額の為に正式依頼にする者は殆どいない。
だが、僕はあえて正式依頼にする為に、剥がした。
これは殺された僕の復讐...
たった数日だけど、楽しかった日々を奪った...
たったそれだけの復讐...
「ソフィさん、これを受注します」
「セレスさん...えっゴブリンの討伐..この間死にかけたでしょう..それなのにやるのですか? 正直お薦め出来ません!」
「冒険者の命は自己責任...そしてゴブリン討伐は鉄級の依頼なら、受けれますよね? 一つ上の依頼まで受けられるのですよね!」
「その通りですが...」
「だったら問題は無いですよね! まぁ受けられないなら常時依頼で行いますから別に構いません」
「そこまで言われるなら仕方ありませんね..どうぞ」
ソフィは渋々受け付けた。
《この間までただ綺麗なだけの男の子だったのに...素直だったのになぁ...》
「それじゃ行ってきます」
森に向かう、三人で向かった時はあんなに楽しかったのに、1人だとこんなにつまらない。
とりあえず、ステータス。
せれす
れべる 2
HP 14
MP 8
つよさ 40(16)
ぼうぎょ 18(12)
けいけんち:53
そうび :こうてつのないふ: じょうぶなふく: かわのくつ
じょぶ:ゆうしゃ
すきる:ほんやく すてーたす
まほう: ヒーリング(NEW)
もちもの:おうからのすいせんじょう:スライムのませき
こんな物か?
後は実際にヒーリングが何処まで役に立つかだな。
そのまま、僕は森の中を進みゴブリンと遭遇した場所まできた。
そのまま、何食わぬ顔で薬草を摘んでいた。
今回は、こちらはあくまでゴブリンに会うまでの暇つぶしだ。
この前の討伐記録を見て、思った事がある。
僕は確か、ゴブリンを5匹倒して1匹の目を潰したはずだ。
だが、実際の討伐は4匹...つまり1匹打ち漏らしたゴブリンがいる。
そして目を潰したゴブリンもいる、そいつらを含み、最悪でもあの場にいたゴブリン残り6匹をぶち殺す。
それが終わったら、この辺りにいるゴブリンは全滅させてやる...
それが、僕の最初の戦場だ。
《この前の場所に足跡がある...これをたどって行くか?》
足跡をたどって行くと頭を勝ち割られたゴブリンの死体があった。
此奴はぼくが頭を叩き割った奴だ...此奴が死ぬ前に僕が死んだから経験値が入らなかったのか。
そこから更に足跡をたどって行くと、たどった先には...洞窟が見つかった。
正直、どの位の数が居るのか解らない...だが、どうせ僕は死なないんだ、ならどうするか!
なら、簡単、そのまま入れば良い。
セレスは真正面から洞窟に入った。
入ってすぐにゴブリンが居た...しかも目にはボロ布を眼帯の様に巻いていた。
多分、あの時のゴブリンだ。
「よう、また会ったな」
そのゴブリンは驚いたような顔でこちらを見た。
その瞬間、ナイフを首に突き立てた。
レベルが2になったせいなのだろうか? この間より楽だった。
《結局、勝手に死んでいた奴も含んで6匹、最低あと4匹はいる....だけど、この洞窟はかなり大きいもっと沢山のゴブリンが居てもおかしくない》
そのまま進んで行くと2匹のゴブリンが居た...正直ゴブリンの見分けなんてつかないから、此奴らがあの時のゴブリンなのか解らない。
だけど、憎しみを込めて斬りかかる..簡単に1匹は殺せた。
だが、もう一匹のゴブリンの攻撃を足に受けた。
だが所詮は非力なゴブリン、僕がナイフを横に振りぬくとすぐにお腹が斬れてそのまま苦しみながら死んだ。
今現在の僕の状態はと、「ステータス」
せれす
れべる 2
HP 12/14
MP 8
つよさ 40(16)
ぼうぎょ 18(12)
けいけんち:77
そうび :こうてつのないふ: じょうぶなふく: かわのくつ
じょぶ:ゆうしゃ
すきる:ほんやく すてーたす
まほう: ヒーリング(NEW)
もちもの:おうからのすいせんじょう:スライムのませき
うん、ヒットポイントが2だけ減っていた。
大したことは無い さぁ、先に進もう。
またゴブリンが2匹居た..こちらには気が付いてないようだ。
後ろから近づき喉を掻き切った。
慌てたもう一匹のゴブリンが距離を取ると大きな声で叫んだ。
「グエー グエー」
他のゴブリンが駆け付けてきた。
《おや?思ったより多いんだな?》
気が付くとまた10匹を超えるゴブリンに囲まれていた。
思った以上に大きいんだなここは...
《さぁ、僕が死ぬ迄に何匹殺せるかな...》
「さぁ!かかって来い!」
セレスはゴブリンの集団に襲い掛かった。
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