第9話 閑話 黒髪、黒目は美形の証し
(ソフィーサイド)
しかし、驚いたな、あんな美形の男の子が冒険者登録するなんて!
黒目に黒髪、まるで勇者様みたいな外見、あれほどの美形にあったのは初めてだ。
最初に登録に来た時は驚いた。
異世界勇者様が登録に来たのかと本当に思った。
だけど、書いたステータスに驚いた、勇者様ならあんなにステータスが低い訳が無い。
だけど、話し方や文字が綺麗に書ける事からそれなりの教養の高さが解る。
しかも、特技が算術ですって、そう考えたら商会やお城勤めだって出来るかも知れない。
そう考えるなら、彼ほどの掘り出し物はなかなかいない。
美形で教養が高い男の子なんて、こんな所では出会いが無い。
私もそろそろ22才、結婚だってしたい、あんなに高条件の男なのだ、多少は優しくなってしまうのは仕方無いと思う。
ギルドの特別報酬は500スベルも出せば良いだろう。
これは流石に請求は出来ないから私の自腹だ。
二人合わせて1000スベルの出費で、自分が売り込めるなら安い買い物。
ルルとメメも彼を見た途端に態度を変えた。
彼女達も13才既に成人しているし、 普通の少女なら黒髪黒目の男性を気にしない訳が無い。
彼女達にチャンスを与えるのは気に入らないが仕方が無いか...
さぁ、帰ってきたらとびきりの笑顔で迎えてあげなくちゃね。
ついつい顔が緩んでしまう...
(ルルとメメサイド)
最初私達はソフィさんがおかしくなったのかと思った。
私達の薬草採取にいきなり新人を連れて行けというの...頭がおかしくなったとしか思えないわ。
ギルドの受付、しかもベテランなんだ、解らない訳ないじゃない?
私達下級の冒険者にとって薬草が大量に採れて安全な場所はそれこそ財産だ、他人、それも誰か解からない相手に教える訳にいかない。
勿論、さっさと断ろうと思った。
だけど、何で、態々ギルドがお金を出すんだろう?
貴族のお坊ちゃんかな?
興味がわいたのでルルが聞いていた。
あっ何となく解かった。
ソフィさん、もう良い歳だからな...相手が美形だから公私混同したんだ。
多分、あのカッコ良いお兄ちゃんに好かれたいんだろうな。
確かに...うん、超美形じゃないかな。
メメ何てどう見ても目がハートマークだ。
あっ、私の意見も聞かずにOK出しちゃったよ。
仕方ないな...確かに美形の兄ちゃん相手なら受けるけどさ...普通は金額交渉位しないと...
あれ、私も、特別報酬の金額交渉忘れていたよ..多分、スズメの涙しか出ないだろうな、私もメメの事が言えないな。
《まぁ良いか、今日の薬草採取は凄く楽しそうだし》
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