後半っ!

 ベッドに寝転がってしばらくして、あたしはようやく落ち着いた。ほんと、変わっちまったよ、あの子。本当のまなみんはあんなこと言う子じゃないはずなんだから。パパ活だって、絶対にみきちゃんたちに流されてやっちゃってるんだ。このままだと、本当に最後までいっちゃうかもしれない。ふたりで本の話をして笑い合ってたあんたはどこにいっちゃったっていうんよ。べつにみきちゃんたちと一緒にいることを悪く言うつもりはないけど、もしまなみんがあの子たちと一緒に悪いことをしてるんだとしたらやだし、パパ活なんて危ないこともやめさせたい。でもあたしになにができるっていうんだろうね。まなみんが自分で今の道を選んだっていうなら、あたしに口を出す権利なんかないじゃんか。



 あの日以来、あたしとまなみんは教室で会っても前みたいに手を振ることもなくなった。ほんと、なんの関わりもないクラスメイトって感じになった。正直あの日のまなみんの言葉には今でもムカついてるけど、友達だもん、どーなってもいいや、なんてやっぱり思えないよね。


 5限が終わった休み時間、あたしは借りた本をちょうど読み終えて、ぼーっと目の前を見つめてた。そしたらさ、誰もいなかったはずの空間からいきなり男子が現れたわけ。あたしはびっくりして思わず椅子を引いて後ずさりした。その男子はマイスターだったんよ。さすがの彼も動けば透明化スキルは解除されるみたいね。目の前の彼がボソッとなにかを言った。声が小さすぎて全然なに言ってんのかわかんねーのよ。


「え? なに?」


 彼はまたボソッとなにか言った。だから全然聞こえねーんだって。


「え? なに? 聞こえない」


 そう言うと彼はようやくギリ聞き取れる声で言った。


「最近、変わったよね、池内さん」


 池内ってのはまなみんの名字。てかたぶんこいつの声初めて聞いたわ。わりとイケボで草。


「え、まなみんのこと?」


「そう。前までは僕らみたいにユキワリソウのような存在だったじゃないか。今の彼女はまるでサルビアだ。いや、サルビアになろうとしている他のなにか、なのかもしれない」


 ……。なに言ってんだこいつ。


「ごめん、何を言ってるのかよくわからないんだけど」


「つまり、ユキワリソウからサルビアに彼女は生まれ変わろうとしているように僕には見えるってこと」


 いやだからそのユキワリソウとかサルビアがよくわかんねーんだって。


「ユキワリソウとサルビアって?」


 あたしはイラつきながら聞いた。


「ユキワリソウは日陰に咲く花。直射日光を当てると枯れてしまう。サルビアはその逆。日向に咲き、強い日光にも負けない」


 あーくっそ、イライラする喋り方しやがって。つまりどういうことだよ。前のまなみんはユキワリソウで、今のまなみんはサルビアになろうとしてるって? 彼の言うことをあたしなりに解釈してみた。


「……。要するに、まなみんが隠キャから陽キャになろうとしてる、みたいなこと?」


「わかりやすく言うと、そう言うこと」


 最初っからそう言えや。なにがユキワリソウとサルビアだよ殺すぞ。っといけない。いくら心の声でも口が悪いね。


「それで、結局なにが言いたいの?」


「僕にはまるで、ユキワリソウが日向に咲いているようにしか見えないってこと。日向に咲いたユキワリソウはすぐに弱って枯れる。本来咲くべき場所じゃないから」


 そう言うとマイスターは自分の席に戻って、また姿勢正しく一点を見つめ始めた。それこえーからマジでやめたほうがいいよ、マイスター。


 つまりまなみんは無理してみきちゃんたちとつるんでるってこと? だとしたらなんのためにそんなことするんだろ。あたしには楽しそうにしか見えないけど。



 その日、まなみんは珍しくみきちゃんたちと一緒に教室を出なかった。クラスメイトが次々と教室を出て行って、いつもの5人とまなみんが残った。つまり、3ヶ月ぶりにもともとの6人が残った。あたしはまなみんに声を掛けようとして席を立った。そしたらまなみん、あたしを避けるようにして教室を出て行った。まなみんの目が少し潤んでいるように見えたのは気のせいかな。あたしはまなみんにLINEを送った。この前は急にお店を飛び出しちゃってごめんね、って。既読はつかなかった。支度を済ましたマイスターが、帰り際にあたしにボソッとなにかを言った。全然聞き取れなかった。でもなんか、いいことを言ってるような気がした。聞き取れなかったからわかんないけど。


 あたしはいつものように本を広げた。なんだか内容が全然入ってこなくって、あたしももう帰ることにした



 翌日からのまなみんは休み時間もみきちゃんたちとは絡まなかった。ひとりで席に座ってスマホを弄ってた。みきちゃんたちはまなみんの横をまるで知らない人の横を通るみたいに素知らぬ顔で通った。喧嘩でもしたのかな。あたしは、そのまま絶交でもして欲しいような、でもまなみんが仲良くしてる友達なら仲直りして欲しいよな、どっちとも言えない気持ちになった。


 3限の授業でせんせーがいきなり、グループワークをするから好きな者どうしで集まって、なんて言った。あたしは、うっわー終わった、って思った。グループ分けほどあたしら隠キャを苦しませるものってないんよ。だって友達なんていないんだから、好きな者同士もクソもないってわけ。あたしは呑気にそんなことを言えるせんせーの神経を疑う。あたしからしたら、おい、お前いまからハブられろーって言われてるよーなもんなんだからね。グループ分けでハブられてるときほど惨めったらしい気持ちになることってないんよ。なんだか、普段できるだけ見えないように隠してる部分を、クラスメイトの前で強制的にさらけ出される感じ。惨めさと恥ずかしさで死にたくなる。前のグループワークのときにはまなみんがいたからどうにかなったけど、もう彼女もいないしね。あー、マジで死ねよクソ教師。クラスメイトたちはあれよあれよとグループを作っていった。んで、いつものメンツが取り残された。グループを作り終えた奴らは残ったあたしたちを見て、あいつらまた余ってるよ、って悪意の目で見てくる。あー死にて。ってあれ、まなみんもグループ入れてないじゃん。やっぱみきちゃんたちと喧嘩しちゃってるんかな。せんせーは、お前ら余ったのかー? そしたら余ったもの同士でグループ作れー。って。てめー死体蹴りみたいなことすんじゃねーっての。マジ無神経過ぎんだろこいつ。あたしらはせんせーの言うように余った6人でグループを作った。あたしは隣に座ったまなみんに、みきちゃんたちと喧嘩でもしたの? って聞いた。まなみんは答えなかった。グループワークの内容は、古文をグループで解釈して代表者がみんなの前で発表するってものだった。あたしら隠キャとグループワークほど相性が悪いものってないよ。マジで水と油。融和することなんて絶対にない。他のグループの奴らが話し合いを始めるなか、あたしらったらまるでお通夜状態。誰もなんも喋んねー。誰かなんか喋れよ、誰かが切り込み隊長やんねーとマジでこのまま終わっちゃうぞ? とか思ったけど、そんならお前が喋れって話だよね。あたしにも、そんな勇気はない。どんどん時間が過ぎていくなか、ふいにマイスターが言った。


「僕らも、そろそろ始めようか。時間がなくなってしまうから」


 おーっ! さすがマイスターっ!


「そうだね」


 って女子Yちゃん。


「じゃあ、最初のこの一文から」


 って男子Sくん。あたしもがんばって、


「えっと、この単語は確か、すばらしいって意味だから……」


 なんて発言した。あーマジ緊張する。なんか的外れなこと言ってないよね? あたし。まなみんはグループで唯一一言も喋らなかったな。なんか、そもそも参加する気なんてないって感じだった。なんかとかまとまってきて、これでいいんじゃないかな。ってマイスター。


「あとは代表者だけど、誰かやりたい人いる?」


 まーいるわけないよね、そんなの。


「誰もいないのなら、僕がやろう」


 前々からちょっと思ってたけど、マイスター、あんたやっぱりただの隠キャじゃないわ。隠キャとは違う、隠でもないけど陽でもない、なんかそんなキャラ的なやつだわ。隠とか陽を超越した存在よ。これからはあんたのこと、マイスター改め超越者って呼ぶことにするわ。


 話し合いの時間が終わると、グループごとの発表が始まった。よくこんな大勢の前で喋ったりできるよなぁ、こいつら。もしあたしが発表なんかしたら、声はちっちゃくて、更に震えちゃったりなんかしてみんなに嘲笑されちゃうんだろうなって思う。あたしらのグループの番が来て、超越者が発表を始めた。超越者、すんげー堂々と喋るわけよ。他のグループの奴らはどこかダルそうに発表してたけど、彼は違ったね。こいつ、実は普通に有能なんじゃね? って思った。一匹狼なだけでさ。せんせーは栗原のグループの発表が一番良かった、なんて言った。つまり、あたしたちのグループ。そうだ、こいつの名前、栗原っていうんだった。発表した内容はほとんど彼がリカバリーしてたから、あたしらの成果じゃないんだけどね。


 お昼休み、あたしはいつものように学食でひとり、エビフライ定食なんかを食べてた。遠くの席にみきちゃんたちが見えたけど、やっぱりそこにまなみんは居なかった。なんだかやっぱり気になって、放課後にでも話し掛けてみようかなって思った。まなみんになにがあったとしても、力になってあげたいって思う。にしても失敗したわ、このエビフライ定食。初めて食べたけど、衣はべちゃっとしてて、エビなんか衣の3分の1しか入ってねーじゃねーか。これもしそこらのスーパーでなんか売ったらSNSに上げられて炎上するレベルだぞ。高校の学食だからって適当やってんじゃねーよ、たくっ。


 ホームルームが終わると、クラスメイトたちは教室を飛び出して行った。少し遅れて教室を出ようとするまなみんにあたしは声を掛けた。


「まなみん、ちょっといい?」


「……。なに?」


「よかったらさ、久しぶりにマックでも行かない? 最近あんまり話してなかったし、まなみんさえよかったらだけど」


 まなみんは、うん、いいよ。とだけ言った。マックまでの道中、あたしらは言葉を交わさなかった。まなみんはずっとスマホを弄ってて、話しかけられる雰囲気じゃなかったから。


 ふたりしてアイスティーを頼むと、2階の飲食スペースに上がった。中高生やらでわりと混んでて、あたしたちは空いたカウンターの席に座った。まなみんは相変わらずスマホを弄ってた。あたしはアイスティーを一口吸い上げると言った。


「まなみん、最近も本とか読んでるの?」


 まなみんはスマホを弄ったまま、ううん、とだけ言った。


「そっか。まなみん、最近友達と遊ぶことが多いもんね。わたしなんかにはよくわからないけど、JKってどんなことして遊ぶの?」


 わたしも一応はJKだし、こんなこと聞くのもおかしいけど。


「普通に、カラオケとか? あとはたまにお酒飲んだり」


 えっ!? まなみんお酒飲んでんの!? まあ、みきちゃんたちだったら飲んでてもおかしくないか……。


「そうなんだ、お酒って美味しいの? 飲んだことないけど、なんだか苦いってイメージ」


 まなみんは黙ってた。会話、全然続かねー。やっぱりまなみんはもう陽キャに変異して、あたしみたいな隠キャのことなんて、もうどうでもよくなっちゃったのかな。でもだとしたら、マックにだって来てくれてないはずだよね? うーん……。


「特に言いたいことがないんだったら、わたし帰るね」


 言いたいことはあるけど、徐々にそこに持っていこうとしてるんじゃん。


「……。みきちゃんたちと、喧嘩でもしたの?」


 まなみんは、初めてスマホを弄る指を止めた。


「……。どうして?」


「なんだか最近、あんまり一緒に遊んでないみたいだしさ。どうしたのかなって思って。わたしがとやかく言うことじゃないかもしれないけど」


「……。うん、ひなたには関係ないよ」


 まなみんはストローを一口吸った。


「だよね。余計なお世話って感じだよね。ただ、わたしでよかったらいつでも話聞くからさ。それを言いたかっただけっていうか」


 まなみんは今日初めてあたしの顔を見ると言った。


「……。切られちゃったんだ、わたし。みきちゃんたちから」


 まなみんの目に涙が浮かんだ。


「やっぱりわたしは、あの子たちみたいにはなれないんだなって。仲良くなれるように、一生懸命やってきたのにさ。がんばってみきちゃんたちのテンションに合わせられるようにしてきたし、ファッションだってみんなといても浮かないようにたくさん勉強した。ようやくみんなのなかに溶けこめるようになったかなって思ってたのに、前にみきちゃんに言われたの、やっぱまなみん、うちらとは合わないわ、って。その一言で終わり。それ以降彼女たちはわたしと遊んでくれなくなった。話しかけても無視されちゃって」


 まなみんの目からはついに涙がこぼれ落ちた。まなみんは指でそれを拭った。


「わたし、ずっと陽キャ側のみんなに憧れてたんだ。みんな、すごくキラキラして見えてさ。青春を謳歌してるっていうか。でも、根が隠キャのわたしだもん。彼女たちみたいになるなんて、やっぱり無理だったんだよ」


 まなみんはアイスティーの乗ったトレイを持って席を立った。


「ごめんね、泣いたりなんかしちゃって。今日は誘ってくれてありがとう」


 まなみんはトレーを戻して階段を下っていった。



 翌日の休み時間、なんだかやたらとみきちゃんたちの会話が耳に入ってきた。


「えー、この写真めっちゃ盛れてんじゃんっ! インスタ上げなよー!」


「じゃあストーリーに上げよっかなー」


 勝手に上げろよ、誰もてめーの盛れた写真なんて興味ねーんだよ。


「えっ、結局あの大学生と付き合ったんだー。慶応っしょ? いいじゃーん。 やっぱ大学生っていいよねー」


 大学生のどこがいいのか具体的に言ってみろや。ちょっと大人に見えてカッコいい、みてーなくだらねー理由だろ? どーせ。


「マリトッツォじゃんっ。かわいーっ」


 食べ物にかわいいもかわいくないもねーだろ。あんなもんパンにクリーム挟んだだけじゃねーか。なんて、あたしはやたらと彼女らに攻撃的になってた。こいつら、まなみんを悲しませやがってよ。許さねーかんな、マジで。にしてもさ、あたしなんかがまなみんになにができるんだろーね。陽キャになりたいってまなみんにあたしができることなんてなにもないよ。こんなド隠キャのあたしにはさ。まなみんはひとりでスマホを弄ってる。話しかけに行こうとも思ったけどきっと迷惑だよね。あーあ、どうしたらいいのかわかんないよ。


 まなみんは今日もひとりで教室を出て行った。一緒に帰ろ、って言おうとも思ったけど、やっぱりできなかった。あたしも支度を済ますと教室を出ようとした。そしたら、誰もいないはずの空間からボソッとした声が聞こえた。あたしはびっくりしてそっちを見た。超越者だった。声を出しても透明化スキルは解除されんのね。まあ、そりゃそっか。 


「超越し……。栗原くん、なにか言った?」


 彼はまたボソッとなにか言った。あーくっそ、イラつく。


「え? なに? もう一回言って」


 彼はこっちを見て、ようやく聞き取れる声で言った。


「やっぱり彼女はサルビアになりきれなかったみたいだね」


 いちいち花で例えんじゃねーよ。つまり、陽キャってことね。


「栗原くん、どうしてそんなにまなみのことがわかるの?」


 彼は少し黙って、


「見ていれば大体わかる」


 なんて言った。いや、あんたいつも教室の一点しか見てないやん。透明化以外に多視点スキルも持ってんのか? 


「君は彼女の友達だろう?」


「うん、もちろん。」


「なら、どうして助けてあげないんだい?」


「あたしだってまなみの力になりたいよ。でもあたしみたいな隠キャにどうこうできることじゃない」


「サルビアという花になれなかったのなら、ユキワリソウとして咲くしかないんじゃないかい」


「でも、それはまなみの意志とは反する」


「意志なんてものは無意味だよ。例えば、今君が片腕を失ったとする」


 急にこえーこと言うな。


「君はそれを受け入れずに、ずっと失った片腕を取り戻そうと努力するのかい? 事実を受け入れて、失ったなりの生活をしていく努力するんじゃないか。彼女はいま、サルビアとしても咲けず、ユキワリソウとしても咲けていない、蕾のような状態ということさ。サルビアとして咲くことができなかったのなら、ユキワリソウとして咲けばいいだけの話じゃないか。どちらも種こそ違えど、咲いた花には違いない。君が、ユキワリソウを咲かす水を差してあげればいい」


 マイスター改め超越者改め栗原。あんた、やっぱただもんじゃないね。


「……。ありがとう、栗原くん」


 あたしは教室を飛び出した。


 校門の先にまなみんの姿が見えて、あたしはできる限りの声で彼女を呼んだ。他の生徒たちが一斉にあたしのほうを見た。あたしを知ってる奴なら、こんなに大声を出したあたしに驚いてるだろうな。まなみんは立ち止まってこっちを見てた。あたしは彼女のもとへ駆け寄った。


「ひなた。どうしたの?」


 彼女は異様なものを見るような目であたしを見た。


「まなみんは、わたしの大切な友達だよ」


 まなみんは黙ってあたしの目を見てた。


「まなみんからしたら、わたしなんて友達になりたいようなタイプの人間じゃないかもしれないけど、わたしからしたらまなみんは大好きな友達なんだ。だから、なんていうか、いつでもわたしのところに帰ってきてよ。まなみんに他の友達がたくさんできたとしても、もし、できなかったとしても、わたしはいつでもいるから。わたしなんかでよければ、いつでもわたしはいるから。まなみんが悲しい顔してると、なんだかわたしも悲しいんだ。なにが言いたいのかわたしもよくわからないけど、まなみんには、もっと笑っていてほしいって、そう思ってるの」


 まなみんはしばらく黙ってあたしを見てた。と思ったら急に笑い出した。


「ありがとう、ひなた。ちなみにだけど今のひなた、キモヲタの早口口調になってるよ」


「え、うそ」


 まなみんは笑ってた。あたしも笑った。


「……。ひなた、マックでも行こっか」


 あたしはうん、って頷いた。


「お腹空いてない? ハンバーガーでもポテトでも、なんでも奢ってあげる」


「それ、パパ活のお金でしょ?」


「バレた?」


 まなみんはバッグからお財布を取り出した。


「この2万円がパパ活で稼いだお金」


 まなみんはそう言うと、重ねた2枚のお札を真っ二つに切り裂いた。彼女は財布を広げて見せた。残りは千円札が1枚。


「やっぱり奢りはなしで。このお財布もあとでゴミ箱に捨てちゃお」


 あたしは笑顔で返した。


「ひなた、いままでごめんね」


「なにが?」


「お昼、一緒に食べなかったし、ひなたを避けるようなこともしちゃったし」


 なーんだ、気にしてないよ、そんなこと。2人また仲良くやっていけるってことだし、ウィンウィンってやつっしょ。にしてもムカつくわ、みきの奴。今度学食で見かけたらつまずいたフリして水でもぶっかけてやろーかな。……。仕返しエグそうだし、やっぱやめとこ。

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