第4話 みーつけた♡
「レンってやっぱいい奴だよね。またああやって困ってる人を助けちゃってさー」
「誰だって気付けば助けるだろ? 当たり前の事だ」
「そんな事ないよ。わたしもさ、レンのその優しさに救われた側だし、他の人は助けてくれなかったもん」
「あれは大変だったな。また何かあったら相談しろよ?」
「うん、いつもありがとう」
みーつけた♡
あれから数日、私は、レン様の情報収集をしていた。ただ、やっていたのはそれだけじゃない。そんな程度では
んじゃ次に私を刷り込むにはどうしたらいいのか?
まず、情報収集してわかった事は、レン様が生徒会の副会長で、一つ上の先輩であり、電車はいつも私と同じ時間。そして、あの時に一緒にいた取り巻き達は、同じ生徒会のメンバーだった。まぁ、クラスでも人気者らしいけど。さすがレン様だね。
住んでいる家は意外と近所で、歩いて五分程度の場所だった。そして一人暮らし。両親が海外に出張中で仕方なく、一人で暮らしてるみたい。これで私のメロンはいつでも堪能させられる環境にある事がわかったのはかなり大きい。楽しみにしててね、レン様♡ あ、他にも色々と情報は掴んできたので、これからに活かしていきたいと思う。
ここまで調べて、私が生徒会の副会長を知らないとか本当にバカだったと思った。副会長って事は、学校でナンバーツーでしょ? まぁ会長は誰か知らないから、実質ナンバーワンって言っても過言じゃないと思う。あ、一応、会長が女で、取り巻きの一人なのは知ってるよ? そりゃ
ちょっと話が逸れてしまった。いけない、いけない。そんな感じでレン様を順調に調べた結果、やはりレン様が最高なのがわかった。
そこまでわかったら次の段階だ。私を刷り込む為の最初のステップを踏まなければならない。
そうなると、まずは、私を知ってもらう事が最重要優先事項だ。今のままでは、ただの助けたモブ達と同じ扱いになってしまう。それを回避する為には、他の人とは違うんですよー、ってところを見せなきゃいけない。つまり接触しなければならない。そして、接触するのに一番いいのは朝の電車だろう。会話のキッカケは、先日のお礼でいいかな? それなら誰も邪魔してこないし、むしろ取り巻きもレン様を褒め称えるだろう。ただし、それだけで終わりという訳にはいかない。むしろそこからが勝負なのだから。満員電車というものは簡単に逃げられない。ああやって痴漢に遭う時には困る事になるけど、逆に取り巻きから邪魔されたくない時には助けになるだろう。生かすも殺すも私次第って事だね。
そして重要になるのはその後の内容。それを今から考えよう。慣れてないのもある為、レン様の情報収集するのに結構、時間が掛かってしまったし、出来るなら今日中にまとめて、明日には行動に移したいところだよね。
さて、どうしようかな?
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