第89話 「ルベンとシメオン帰還」
ギルデロイ王都の貴族に捕らえられていた長男ルベンと弟シメオンは、仕えていた貴族自体が飢饉の影響で崩壊してしまった為、ふたりは行き場を失ってしまった・・
「ルベン兄さん!私達は、これからどうなるのだろう?
ギルデロイ王都も、飢饉により社会全体が崩壊し、明日食べる物も事欠く状態・・貴族でさえ、土地や財産を失い・・途方に暮れている・・・・。
このままこの国に留まった所で、生きてはいけないだろう・・」
「帰るべき時が・・来たという事だろうか?
我々が3年も奴隷として、生きながらえたのは、陰ながらの不思議な助けがあったから・・その事は間違いない!我らは妹セツラを奴隷として売り飛ばし、その結果、自らも奴隷の身分に陥ってしまった・・全ては自業自得と言えるだろう・・。神は悪事を見過ごされない・・。
このまま飢饉の拡大により・・死に絶えても良いと思っていたが・・・・もし妹セツラが生きていたら・・もし叶うのなら・・謝罪の機会を与えて欲しい!」
ルベンと弟シメオンは、3年ぶりに故郷であるカナンの地域に戻る事になった。そこには荒れ果てた農地の無残な姿・・そしてアブラハ族の同士が数人残されているだけであった。その中に高齢の父がおり、ルベンとシメオンの帰還を心から喜ぶのであった。
「よく戻った!ルベンとシメオン!」
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