僕の好きな子は、妹の親友の女の子だった。
神石水亞宮類
第1話 僕の好きな子は、妹の親友の女の子だった。
僕よりも8つ下で妹の親友の女の子を僕は本気で好きになってしまった。
僕は現在20歳で、僕が好きになった女の子は12歳だ。
現実的に有り得ないほど年が離れている。
僕は既に大人だけど、彼女はまだまだ子供だ。
僕の妹は、本当に12歳の女の子らしい子だと思う。
今時の小学生。
でも? 妹の親友の女の子は少し大人びている。
パッと見ただけでも、高校生ぐらいに見えるほど大人っぽいんだ。
それでも話をすると? やっぱり小学生だなと思うところが多い。
妹と二人で話している姿は、完全に小学生だなと僕が見ても思う。
あどけない表情をする彼女が可愛いと思ってしまった。
子ども扱いとかじゃなく、一人の女性として僕はこの子を
好きになってしまった。
僕達兄妹は、8つも離れているせいか?
物凄く仲が良い兄妹だと思う!
妹は何かあると? まず真っ先に僕に相談しにくる。
父さんや母さんじゃなく、一番に僕なんだ!
だから僕も妹には激アマなぐらい可愛がっていると思う。
僕を慕ってくれている妹だから親友のあの子を僕に紹介してくれた。
『ねえねえ? お兄ちゃん! “私の親友の伊呂波だよ。”』
『こんにちわ~』
『あぁ! 一奈の友達? 僕は兄のヒサシです。』
『一奈の親友の伊呂波です、よろしくお願いします。』
『おい! 一奈より伊呂波ちゃんの方がしっかりしてんじゃないのか!』
『もぉ~お兄ちゃんの意地悪!』
『あはは~嘘だよ。』
『いいな~お兄ちゃんがいて一奈が羨ましいよ。』
『えぇ!? 伊呂波ちゃんは兄弟はいないの?』
『伊呂波は、一人っ子なんだよお兄ちゃん!』
『そっか、じゃあー二人のお兄ちゃんになろうか!』
『ダメ! お兄ちゃんは私だけのお兄ちゃんなんだから!』
『・・・一奈、』
『ごめんね、私が変な事言っちゃったから、』
『いいんだよ、伊呂波ちゃんは何も悪くないんだから。』
『お兄ちゃん!』
『分かった分かった、そんなにヤキモチ妬くなよ~』
『お兄ちゃんの意地悪!』
『はいはい、』
『やっぱり、兄妹っていいな。』
『そうだね。』
『じゃあー伊呂波にたまにお兄ちゃん! レンタルしてあげる。』
『先と言ってる事違うじゃん!』
『いいの!』
【あはははははは~~】
僕は妹の一奈には悪いのだけど、、、?
伊呂波ちゃんが本当の僕の妹じゃないくて良かったとホッとしていた。
妹に恋愛感情はない。
この関係だから、僕は伊呂波ちゃんの事を本気で好きになったんだ。
勿論、2人には内緒だけどね。
*
・・・でも3ヶ月後。
妹が伊呂波ちゃんと同じぐらいの男の子を家に連れてきた。
『えぇ!? 誰? 一奈のボーイフレンドか?』
『違うよ! “伊呂波のボーイフレンドの晴人君。”』
『・・・どうも、』
『えぇ!? そうなの? でもまだ小学6年生だよね?』
『お兄ちゃん、そういうのダサいよ! 今時の小学生は彼氏の一人や二人
いてもおかしくないんだからね!』
『そうなのかな?』
『そうだよ。』
『・・・そ、そうなのか、』
『もうお兄ちゃん出て行って! 3人で今日は話したい事があるんだから。』
『・・・あぁ、じゃあまたね、伊呂波ちゃん!』
『また。』
『・・・・・・』
今時の小学生に、彼氏がいるなんて!
僕の気持ちはどうなるんだよ。
もう伊呂波ちゃんの事が好きでどうしょうもないんだ!
今更、諦めきれないよ。
・・・なら? あの男の子とどうやったら伊呂波ちゃんが別れるかを
考えた方がいいな。
じっくり作戦を練って必ずふたりを別れさせてやるぞ!
“君はもう僕のモノなんだからさ。”
僕の好きな子は、妹の親友の女の子だった。 神石水亞宮類 @kamiisimizu-aguru
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