三百一話:
藤崎女子高校。
元は最低最悪クソビッチ集団の最底辺女子高であったが、現在は元自衛隊員と忍者集団によって更生されている最中である。
まずゴミ屋敷だった敷地内は綺麗に掃除され整理整頓が心掛けられている。
クソビッチは正しい忍者の性技を学び日々進化している。
日夜、若い男たちの悲鳴にも似た喜悦の叫びと共に。
「食料生産の目途はたち、待遇は改善され自衛隊員の権利も保証している。隊を離れた事は不問とするので、戻って来てはくれないか?」
「京極指令……」
一時は魔物に囲まれて危険な状況であったが、ミニオークたちの襲撃の勢いも減った。
ゴブリンの侵攻もほぼ見られなくなっている。 建物に隠れ密かにこちらを狙っていたゴブリンたちがまったく姿をみせない。 逆に不気味であった。
魔物にもなにか変化が起こっているのか?
偵察に人を派遣しているが、原因は掴めていない。
調査人数に対して範囲が広すぎる。 それに危険な行為でもある為、慎重にならざる負えない。 余計なことをして虎の尾を踏むようなことがあってはならないからだ。
「あなたは……」
お前は何者だ?
山木はそう言いかけて思いとどまる。
その瞳の不気味さに、ざわりと、恐怖して。
「帰ってはきてくれないか?」
「……お断りします。今はここが、我々の守るべき場所ですから」
「そうか。残念だ」
まったく残念そうに思っていない。
チリチリと、浸食されていくような感覚が強くなっていく。
山木は外だというのに異様な圧迫感に身が強張るのを感じた。
「なら……」
恐ろしく冷たい声色だ。
非情な命令を下すときと同じ、いや、ここまで冷めた声は聞いたことがない。
おそらく続くのは決別の言葉。
しかしその言葉は発されることはなかった。
「っ!?」
炎柱が舞う。
幾重もの炎の柱が空へと向かって上がっていく。
「……」
少し離れた場所だ。
まるで花火を見るようにその場にいる者たちは空を見上げた。
「どうやら騒がしくなりそうだ。 この話はまた後日にしよう。 我々はいつでも帰りを歓迎しているよ」
「指令……」
その言葉を後にして彼らは帰っていく。
◇◆◇
駐屯地を守っている、という話しだったがどうにも不穏な空気を感じる。
明らかに殺意盛り盛りだろって感じ。
今のところ橋を越えて来ることはないようだが、結構な範囲で見かけるようになった。
このまま進んで行くと藤崎女子高へと到達してしまう。
アイリやサポたちに何かあっても嫌なので、とりあえず処理しておくか。
「『デックイグニス』」
物理攻撃に耐性があると情報をもらっていたので、とりあえず燃やしてみた。
よく燃える。
いつもより高く火柱が宙に向かっていく。
可燃材なのだろうか?
「おー……」
デックイグニスの炎に指向性があって良かった。
ただの炎だったら周囲に炎が拡散されて危険だったかも?
炎以外でどうにかと思ったのだが、俺のスキル炎ばっかりだな。
無属性(闇?)か炎しかない。
しかしどうしたのだろうか?
増えすぎて制御を失っているとか? 拠点から離れすぎたとか、なにか不具合でも起こっていそうだ。
スキルにしろアイテムにしても罠が仕込まれてたりするからな。
駆除しても怒られないだろう。
いっぱいいるし。
「ふむ」
なんのドロップアイテムもなしか。
しかもなんか臭いな。
最近嗅いだことのある悪臭が辺りに立ち込めている。
どこで嗅いだんだったか……。
「お兄さぁああああん!!」
「ひさしぶりっしょ」
異常事態に藤崎女子高の人たちが集まっていた。
武装もしっかりとしており、驚かせてしまったようだ。
「やっと迎えにきてくれた!!」
違います。
「放置プレイは嫌いっしょ」
そうなんだ。
ダブルギャルおっぱいに両腕を取られた。
白と黒のギャル。 可愛い系と美人系。 どちらもなかなか容姿が整っている。
そして助けたからであろうが、好感度が高い。
ちなみに美人系巨乳淫乱ビッチロングヘア巻き髪白ギャルがアイリで、黒ギャル巨乳ミディアムショートのふわふわ系がさぽである。
さぽのほうは語尾が変だが、意外とまともな気がする。
「はぁああん♡ お兄さんっ、いますぐっ、はぁああああああふううううううううう」
腕と股を擦りつけてくるアイリは完全に発情期のメス犬である。
こっちはまったくもってまともではない。
お〇んぽ狂いらしい。
俺のおち〇ぽに伸びてくる手をさぽが掴んで押さえる。
「もう親友やめるっしょ」
「さぽおおおおおおおおお!?」
「冗談っしょ?」
俺を挟んでワイワイするのはやめてほしい。
「鬼頭君!」
久しぶりに会った山木さん。
随分と印象が変わったな。
逞しいのは合った時からだけど、凄くこう……漢度合いが上がっている。
日焼けも濃く、魂魄レベルが上がったのか若々しくなったんじゃないかな?
俺なんかよりよっぽど『覇王』って感じだ。
いや後ろに沢山のギャルを従えている。どのギャルからも山木さんへの信頼と親愛を感じるぞ、やるな。 流石はJK大好き山木さん。
いや……【
「いったい何が……」
赤黒いスライムたちのことを話すと、山木さんは目を瞑ってしばし考え込む。
そして瞼をあけると決意に満ちた瞳をしていた。
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