二百九十三話:
そっと扉を開ける。
俺の『監禁王の洋館』の鍵はマスターキーなので、皆の個室に勝手に入れる。
勝手に入ったことはないけど。
「ん……ぁ……シっ……」
落ち着いたホテルの個室の用な作り。
トイレとバスに空調も完備されており、ベッドと机それに調度品も備え付けられている。
机には葵が持ち込んだであろう本がたくさん置かれているし、向こうの物も色々と増えていた。
「あっっ……」
ベッドの上で葵ニャンコが遊んでいる。
一人遊びだ。
部屋に引き籠って何をしているのかと思えば、ナニをしておられた。
「んんっ!」
「……」
気づかないなぁ……。
ちょっと気まずい。
「はぁっ、はぁ、はぁ……あ」
「ん」
「んーー!?」
顔を真っ赤にして目を見開いた葵。
羞恥からか枕の下に顔を突っ込み頭を抱えている。
穴があったら入りたい?
小さいお尻が丸見えになっているがいいのだろうか?
「ふぁ!?」
舐めて綺麗にしろということですね、わかります。
どうやらお仕置きで拗ねていたわけじゃないようだ。
そういえば玉木さんが「シンク君のは……媚薬効果があるわね」とか言ってたけどそのせいだろうか?
放置プレイは危険なのかもしれない。
「シンっんーー♡」
ベッドのシーツがぐっしょりだ。
これは汗とアレなのだろう。
脱水症状が心配なので中級の状態異常回復ポーションを口移しで飲ませよう。
枕をとりあげると、半目で口を半開きにした葵と目が合う。
「「……」」
怒られるかと思ったが、どこかにトリップしているような、余韻に浸っているような表情だ。 なんか危なそうなので口にポーションを含んで無理矢理飲ませた。
「んっ、ぷあ……」
徐々に戻ってくる。
いつものジト目の葵だ。
「……シン、覗きダメ」
覗かなかったらエンドレスでヤバかったのでは?
「んっ」
ちょっと気を付けないとヤバいかもな。
俺の体はどうなっているんでしょう?
「お風呂……いく」
「うむ」
汗だくだから流した方がいいね。
汗……だよね?
「ばか……」
◇◆◇
はぁ、チ〇ポ欲しい。
「統括……報告書です」
「ご苦労」
あの逞しい肉体に生えていた逞しいお〇ンポ様が欲しい。
アツアツのおチ〇ポ様……アイツ全然私に逢いにこないんだが?
ふざけているのか?
「……私のご主人様ですよ?」
「シェアでいいだろう」
カンのいいメスめ。
そもそもお前がもう少し頑張って英雄殿を籠絡していれば、今頃私の処女も捨てられたというのに。
毎日子作りおセッ〇スに励めたというのに!
「……ん?」
『空飛ぶバイク』の情報を手に入れたのか。
あまり期待していなかったんだが、駐屯地の連中もなかなかやるじゃないか。
「あそこまでピヨちゃんを飛ばすの、大変なんですが……」
「大変だができる、だろ?」
「はい……」
中央にも連絡手段はあるようだが、私に情報が入ってくるのが遅い。
最重要な情報は現場が一番に取るべきだ、なぁそうだろう?
「ガチャ?」
にわかには信じられない。
文章だけではどうにもイメージできない。
写真や動画があればな。
ネットはおろか電子機器も使えないのだからしょうがないか。
「ここは涼しくていいですね」
「あ? ああ、部下にも好評だぞ」
執務室を天幕から大きな会議室に移した。
大勢の部下たちが雑務をこなしているが、部屋の温度は蒸し暑い外とは違い涼しく快適だ。
部下からは感謝され、彼らがさぼらないように見張れるから好都合でもある。
逆に冬は寒いと離れられそうだが。
「……」
『天海防衛ライン』統括という役職を与えられた。
人類の最終防衛ラインを守る重要な役だ。
だがしかし、その向こうで必死に戦っている者たちがいることも知ってしまった。
彼らを放置していいのだろうか?
「この報告書は本当なのか?」
「?」
あまりに、都合よく書かれ過ぎている気がする。
『空飛ぶバイク』の情報ではなく、駐屯地の現状などだ。
ハクアの鳩も長距離に対応するためただの伝書鳩としてしか機能していない。
実情を偵察できないのはもどかしい。
「ふむ」
やはり英雄殿に一度来てもらいたいな。
彼なら駐屯地も直接見ているから意見を聞きたい。
彼のことを考えただけで、股間が熱くなる。
私の冷え切った内臓に熱が灯るのがわかる。
「ハクア」
「はい」
「英雄殿にコンタクトを」
「はい!」
嬉しそうにして、乙女か?
「ふふふ」
まぁあの引き締まった体躯とえっろい尻を思い出しただけで、私も濡れてくるがな!
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