二百六十五話:新婚初夜 ③


 お掃除とはなんなのか?

 

「んほぅっ!?」


 それはスッキリ綺麗にすることである。

 なにか柔らかな物に包まれ激しく掃除機が汚れを吸い取る。

 一滴残らず吸い取る。


「「「うわぁ!?」」」


 玉木さんの魅セプに歓声とも困惑ともとれる声が上がった。

 気を良くしたのか目の前の魅惑のヒップもリズミカルに上下している。 心地よい快感は波紋のように俺の体を下から上に駆け抜ける。

 マズイぞ。

 このままでは、連発してしまう。

 彼女のリズムを崩さなければ!


「んぷぅ?」


 ミサの『ブラックホーンバニー』を裏バニーにすると、宝玉によって感度が増大する部分、女性の感覚の鋭い部分であるそこを指先で擦る。 

 しかし刺激が弱いか、彼女のお掃除を止められない。

 むしろ挑発的に技を見せてくる。

 ゾゾゾっと止められないナニカが迫ってくる。

 未知の感覚だ。

 恐怖と期待に腰が浮く。


(と、とめられないっ!?)


 完全敗北。


「んんっーー!んんっー!!」


 激しく音を立てて吸い取る玉木さん。

 お尻を鷲掴みにしても止まらない。


(そんな、まさか!?)


 2連続でも許してくれない?

 まさか女王様の調教は俺にもだとッ!

 今夜はエロフ様の独壇場である。


(ま、待ってくれっ、もう、ダメだぁああああああああああああああああああああああ)


「んん゛ん゛ッーーーーーーーー!!」


 俺は真っ白になった視界で天井を見つめた。

 緊張と緩和。

 だらりと、俺はベッドに大の字になる。


「ふふふ。 緊張も解けたかな? 優しくしてあげてね、シンク君」


 ベッドの上での格付けはついたのだった。


 


◇◆◇




「あ……」


 純白のパンティを下ろしていく。

 健康的な太ももを通り、膝を抜けて足の先から離れていく。

 そんな純白のパンティを見ていた木実ちゃんの表情は真っ赤になっている。

 そこに非難するような色はなく、ただただ恥ずかしいといった感情だけだった。


「あっ」


 綺麗だ。

 生まれたままので、腕は胸を隠し脚は交差するようにして露わになった大事な部分を隠している。

 ゆっくりと指先が振れる。


「んっ」


 玉木さんのおかげで緊張がほぐれた俺は優しく手を滑らせる。

 くすぐったそうにする木実ちゃんの表情を見ながら、彼女の生えかけの薄い毛まで指先は肌を這っていく。


「あっ……ん……あっ……んっ……」


 優しく周囲を手でさする。

 太ももの間。

 女性特有の柔らかな肉の間に指を入れる。

 少し湿っているのは汗だろうか。

 すべすべの肌が気持ちよく、いつまでも触っていたい。


「シンク君……じらしすぎるのも、かわいそうよ?」


 玉木さんのその言葉に木実ちゃんの表情を確認すると、口元を片手で押さえ恍惚の表情をしていた。

 まだ大事な部分には触れてないのになんでだろうか?

 

「ふぅあっ」


 俺のゴツゴツとした手が彼女の柔らかな大切な部分を覆う。

 ふわりとした甘い声が耳朶を撫でる。

 玉木さんに賢者状態にして貰っていなかったら危なかった。

 暴走して傷つけてしまったかもしれない。


 大丈夫。

 俺は落ち着いている。

 優しく丁寧に、愛しく触れていく。


「ぁっ!」


 聖水。


 木実ちゃんも気づいたのだろう。

 両手で隠しているが顔を真っ赤にして、抑えきれない聖水の射出を恥じている。

 かわりに露わになった揺れる女神の双丘に俺の中の野獣が目覚めかける。

 

「ほら、落ち着いて?」


「おふ」


 玉木さんの大胸筋マッサージで我に返る。

 背に感じる柔らかな温もりに誘導されるように、木実ちゃんの脚の間に入っていく。

 体をすべりこませる為に、彼女をあられな格好にしながら。


「っ……」


 そこから見える風景は絶景だった。

 ドクッ、ドクッ、と心臓が高鳴る。

 

「あ、シンクくん……」


 潤んだ瞳で木実ちゃんがこちらをみている。

 

 ゴクリと、唾を呑む音が聞こえた。

 それは俺が発したのか、それとも彼女たちの誰かか。


「ぁっ……」


「……」


 天を貫くように雄々しい炎槍を彼女へと向ける。

 しかし……なぜか体が震える。

 これは、恐怖心?


 彼女を傷つけてしまうかと、恐れている?

 いや、違う。

 何度となく浴びせられ続けたピンク色の稲妻を思い出し、体が震えているのだ。

 だが、縮こまりそうになる俺の脳とは裏腹に、炎槍は凛として揺るがない。


 【炎貫紅槍ループロミネンス


 熱い。

 全てを貫く槍のように立派な炎槍は、ゆっくりと神秘の秘所に突き進む。


「んん゛っ!」


 触れた瞬間、熱が伝わったように木実ちゃんが声を出す。

 痛いのか? 唇を噛み締め堪えるような仕草だ。

 初めては痛いと聞くし、俺のブツはアメリカンサイズだ。 何か方法があるんだろうか。

 どうする?

 一度、撤退するか――――


「シンク君に後退は似合わないわ――――GOよッ!」


「おん!?」


 ピッタリと張り付いた玉木さんの手が、俺の大殿筋の間へと入ってくる。

 ナイフを突きつけられたかのように、尻がキュッとしまる。

 それと共に『グンッ』と俺の腰は前に突き出るのだった。


「「っ~~~~!?」」


 彼女と一つになる。

 俺の雄の部分がどうしようもないほどの歓喜を上げている。

 彼女への想いは決して肉欲だけではないが、愛が強い程に肉欲も桁外れに高くなるのだ。

 それを満たした高揚感は脳へと雷矢の如く走り、何度も脳の壁を跳ね返り乱反射する。


「お、おおっ……」


 分泌される脳内麻薬が脊髄通り酸素と共に体中を駆け巡る。

 集約されるように炎槍へと力が漲ってきた。

 野獣が暴走する。


「っ」


 しかし、目の前の彼女を見てピタリと心臓が止まった。


 涙。

 目を瞑り堪えるよな表情。

 ああ、俺は何をしているのか。


「ぁ」


 上半身を前にゆっくりと動かし彼女の頭を撫でる。

 その際に彼女の大きな双丘と触れる。 

 柔らかな温もりが俺の心をさらに落ち着かせる。

 その落ち着きを伝えるように、ゆっくりと彼女のサラサラの髪を掬う。


「ん……」


 自然と唇を交わし、彼女が落ちつくまで決して下半身は動かさないように徹する。 

 

「ぷぅ……もう、大丈夫だよ。 ありがとう……シンクくん」


 潤んだ瞳で彼女が微笑む。

 

「大好きっ」


 その言葉と共に、俺たちは二人で一つの生物のように蠢くのだった。





――――――――――――――――――――――――


| ˙꒳​˙)……新婚だから許してクレメンス?


閑話を挟んで新章へ。

いまさらだが、章の名前は適当です笑

後で変えますm(__)m

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