二百六十三話:新婚初夜 ①


 純白の衣装を着た花嫁が、一枚ずつその清楚を剝いでいく。


「……そんな、みんなに、見つめられると恥ずかしいよ!?」


 木実ちゃんの脱衣を見守る俺たち。

 その羞恥に木実ちゃんの白い肌は赤く染まり、俺たちの顔はニヤニヤと綻ぶ。

 視姦プレイのようだ。


「ほら、木実ちゃん、旦那様が待ってるわよ」


「旦那様」


 旦那様!

 なんて素晴らしい響きなんだ。

 

「だ、旦那ひゃま!」


 両手から零れ落ちそうなマショマロおっぱい。

 その肌も羞恥でピンク色に染まっている。

 谷間には汗が滲んでいる。

 女神の双丘を隠すにはもはや彼女の手では小さすぎる。

 世界一のおっぱいが目の前にある。

 

「ぁっ!?」


 隠す手を奪う。

 木実ちゃんの小さな驚き共にご開帳される先端。

 ピンク色のソレしか視界に入らなくなる。

 なんという視界誘導力。

 木実ちゃんのピンク色の先端に釘付けだ。


「ふぁっ」


 生のマショマロおっぱいはあまりにも柔らかい。

 沈み込む手を器用に使い、指先で先端に触れると木実ちゃんの甘い声が響く。


(暖かい)


 彼女の温もり。

 神聖なエネルギーが手から伝わってくる。

 漲ってくる!


「シンクくんも、ぬぎぬぎしましょうね?」


 危ない。

 玉木さんの声がなければしゃぶりついていたところだ。

 チラリと横を見るとミサと葵が死んだような瞳でマショマロおっぱいを凝視している。

 ブツブツと怖いんだけど?


 しかし危なかったな。

 もし二人きりだったら、感情が暴走して襲い掛かって嫌われていたかもしれない。

 複数プレイによる精神的束縛が俺の暴走を抑えてくれている。


「あらあら、もうカチカチね。 脱がしずらいわ」


 実況されると恥ずかしいですよ?

 シワにならないように丁寧に白いタキシードは脱がされてソファに置かれた。

 シャツのボタンを一つ一つ外していく玉木さんをよそに、俺の手もまた木実ちゃんの女神の双丘をほぐしていく。

 もともと柔らかいのだが、一カ所だけは固く大きくなっていく。

 左右で2カ所か。


「んんっ、くすぐったい、よ?」


 下着ごしでない、生のおっぱい。

 丁寧になりすぎてくすぐったいのだろうか?

 それとも、気持ちいいのだろうか?

 尋ねたい。

 

「んっ!」


 キュッと力を籠めると木実ちゃんは慌てて口元を手で塞いだ。

 漏れ出る声を押さえるように、ちょっとびっくりとしたような大きな瞳が俺を見つめてくる。

 輝くような瞳の中に興奮の色が見えた。


「んんっ、あっ、痛っ――んん゛んっ゛!?」


 絶妙な力加減で彼女の表情を観察しながら、気持ちいいを探していく。

 限界を見極めつつ、吸い付いた。

 ずっとしたかった。


――――チュゥウウウウウウウウウウ!!


「――――っ!」


 強烈な刺激に木実ちゃんは体を激しく震わせ腰を反る。

 片腕で支えながら彼女の震えを感じながら、俺はさらに吸い付いた。


「ふあぁ!?」


 理性を失ったおっぱい狼が純白の乙女を蹂躙する。


「やっぱりおっぱい」「神は……死んだ」「羨ましいわっ!」


 見学する3人を置いてきぼりに、部屋に嬌声と荒い息が響く。


「はぁ、はぁ、んっ、だ、旦那様♡」


 ふかふかのベッドをくしゃくしゃにして、落ち着きを取り戻したときには、木実ちゃんの口とマショマロおっぱいは俺の唾液に濡れていた。 トロンとした瞳を向ける彼女が口にした『旦那様』にまた暴走しそうになるが堪える。


「ふふ、木実ちゃん、気持ち良かった? 次は、旦那様を気持ちよくさせましょうね?」


 玉木さんによる木実ちゃんの調教が始まるのである。

 どうして彼女は処女なのにそんなにエロいのだろうか? なぜそんなに女王様が似合うのだろう。 

 エルフではなくエロフなんだろうか?

 ボンテージが出たらプレゼントしよう。

 ちょっと怖い気もするけど。



◇◆◇




「ええっ……あんなに、大きかった?」


「絶対……入らないよ?」


 見学二名が感想を呟く。

  

「凄いわぁ。 まだまだ成長するのかしら?」


 おちん〇んをじっくり見られて評論されるのはなかなかの羞恥プレイである。

 並みの男ならば縮こまるぞ。

 

「っ……」


 間近で見つめる木実ちゃんの瞳に俺の炎槍が映っている。

 【炎貫紅槍ループロミネンス】のせいか凶悪さを増した俺の豪槍を。

 なんなら『ブラックホーンオメガ』を着ない状態で見るのは初めてだろうか?

 この前、全裸だった時は火傷状態で平常時だったしね。

 戦闘態勢で謎の紋様が入った状態なのだ。

 俺もまだ見慣れない炎槍を彼女たちがいじくりだす。


「熱い。 燃え盛るようだわ」


「んほ」


 玉木さんの手が握ると、ひんやりとした感触と共にビリビリと電気が走り脳にスイッチが入る。

 ぞわぞわと、敏感な部分を刺激される感触に腹筋に力が入る。

 彼女の唇がいやらしく動く。

 俺の体が期待するように準備するのだが、続く行動は起こらない。

 今日の彼女は調教師なのだ。


「ほら、木実ちゃんも触ってみて?」


 鼓動が高まっていく。

 妖艶なエロフに導かれるまま、木実ちゃんの手が伸びる。

 

「わっ!?」

 

 彼女の手が触れた瞬間、俺の炎槍はまるで生き物のように跳ねて彼女を驚かせる。


「ふふっ、逃げないように捕まえないと」


「は、はい!」


 まるで珍獣を捕まえるハンターのように、彼女の瞳に力が宿る。


「んほっ!」


「捕まえました!」


 根元からがっしりと捕獲されてしまった。

 これは逃げられない。

 イヤイヤと揺れる先端に、エロフの細い指先が当てられる。


「良くできました。 それじゃ、舐めなさい」


「えっ?」


「優しくゆっくりと、愛情を籠めて旦那様を気持ちよくするのよ?」


 狂信者の瞳を持つ花嫁様が微笑みながら聖女を調教する。

 困惑と動揺、そしてイケナイ好奇心に駆られる表情で、エロフの反対の手の先が触れる唇をパクパクさせる木実ちゃん。

 あれ……、なんか思ってた新婚初夜と違うぞ?

 

「は、はい……!」


 これ、なんてエロゲ――――。

 

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