25. 告白 後編
「俺が好きなのはどっちもなんだ! どっちかを選ぶなんて永遠にできない! だから二人とも今の俺と付き合ってほしい! 二人とも俺と恋人になってほしい!」
「や、やっぱり!」
目には少しだけ涙がたまっているように見える!
「よ、予想通りすぎて声も出ないよ! 念のために
「期待を裏切らないと言ってくれ!」
「だ、大体、普通女の子二人にそういうこと言う!?」
「普通は言わないと思う」
「まさか前世の嫁と娘に――」
「今は只の同級生だから」
「そりゃそうなんだけどさ!」
「どうする
「……」
「
「きゅ~~~」
そのままパタリと倒れ込んでしまった。
※※※
「
「う、うーん。今すごいことが起きたような……?」
どうやら軽く失神してたらしい。
「大丈夫?」
「夢を見ていたみたいで……」
「夢?」
「
「それをあっさり本人に言ってくるのが
いや、睨んでいる言ったほうが正しいかもしれない……!
「ゆ、嘘じゃないよ。俺は
「そうそう、そんなこと
「
目を真っ直ぐに見て、もう一度その言葉を伝える。
「言ってくるわけ……言ってくるわけ……、ど、どぇええええええええええええええええええええええ!?」
「あっ、これ夢だ」
「違う」
「もう一度寝たら覚めるかな?」
「寝るな」
「あっ、けどこの夢から覚めるのはもったいないような気も……」
「全部、現実だぞ」
「どう? 夢じゃないだろ」
「うん、ちょっと痛い」
「じゃあ俺と付き合ってくれないか?」
「つつつ付き合って……!?」
「
「ぇえええええええ!?」
「そ、それって恋人同士になるってこと!?」
「うん」
「えぇえええええ!?」
「どうすんのよこれ」
「俺が聞きたい……」
「犬なら喜びすぎて失神するときがあると聞いた時はあるけど……」
「俺、お前からも返事聞きたいんだけど」
「はぁ……」
「普通に過ごしたいなぁと思ってたけど、私たちに普通は無理だったみたいね」
「既に普通じゃないことが起きてるからな」
「断られたらどうするつもりなの?」
「そ、そのときはそのときで考えようかと……」
「はっ! だから
「だ、ただのずるいやつになるからそれ以上言わないで! たまに察しがよくなるのはなんなんだよ!」
「前世の妻だから」
「……仕方ないなぁ。今も昔も旦那の我儘を聞くのは
「ごめん……」
「今、動けないからちょっとこっちに来て」
「?」
「ほら、届かないでしょ」
――
「また宜しくね。ちゃんと言えて偉かったよ」
自分たちの息遣いが聞こえるくらいの距離で、
「うん。二人とも必ず幸せにするから」
「それじゃプロポーズみたいじゃん」
「あっ」
心が充足感で満たされていった。
「はっ……!」
「あっ、起きた」
再び
「
「ゆ、
「は、恥ずかしぃいいい! 顔見ないでぇええええ!」
この前までのぐいぐいはどこかに行ってしまっていた。
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