32. 琴乃vs心春 ROUND4
「はぁ?」
その言葉に真っ先に反応したのが
「ちょ、ちょっと何言ってるのかなぁ~
「だってだって! 血の繋がりはないんだよ! だったら普通に結婚できるじゃん!」
ま、まさか親バレしてもそんなことを言ってくるなんて思わなかった!
「常識ってものがあるでしょう! 常識ってものが! いつまでお父さん好きでいるつもりなの!?」
「だって好きなんだもんっ! それにお父さんもお母さんも同級生になってるんだよ? 私たちに常識とかなくない?」
「ねぇねぇ!
「行くっ!!」
い、今、誘われたのは俺だよな……?
「私も絶対に行くし!」
「
「誘われてなくても行くもん!」
さっき再会したばかりなのにさすがに可哀想になってきた……。
「
「分かってるってー! 最初からそのつもりだったし! ちょっと
今日の
満面の笑みに、弾んだ声!
まるで怖い物なんてなくなったかのような印象さえ受ける!
「うぅーー! うぅー!」
実の娘の手の平でころころされて、めちゃくちゃ悔しがっている。
「ちょっと! あなたからも何か言ってよ!」
「お、俺!?」
し、しまった!
対
「今度も私と結婚するって言ってやりなさい!」
「そういう予定だったんだ……」
「同じ女と結婚するなんて
「ぶぶーー! 同じ女じゃありません! 今は
「ピチピチはおばさん臭いよ
「う゛っ」
は、母と娘でぎゃいぎゃい言い争っている。
さっき泣いて笑っての再会をしたはずなのに、今度は二人とも怒っている。
「はぁ……。
「そうだね」
助けを求めてオフクロと
※※※
「えへへへ。お父さんと食べ方似てるーー!」
「……そりゃ本人だからな」
お昼はみんなで
あれから
「あーんしてあげようか?」
「蕎麦のあーんなんて聞いたときねぇよ」
麺類をあーんで食べさせようとするうちの娘。
あまりにもテクニカルなことをやろうとしている。
「ふんっ!
その様子を見ていた
「そんなことないよ?」
「ほら、こうすればいけるでしょ? はい!
パクッ
「ちょ、ちょっと! あなたは餌があれば食いつく魚と一緒なのかしら!?」
「お前にしては上手く例えるじゃん」
「そ、そう?」
俺の言葉に
その反応でいいのかお前さんよ……。
「えへへへ。
「お前と同じやつを食べてるんだけど……」
「そういうときはおいしいって言うんだよ!」
な、なんだこのカップルみたいな会話……?
おかしい! 絶対におかしいことになっている!
「えへへへ~。
「お、親子だからなぁ……」
めちゃくちゃ娘がぐいぐいくる!!
こ、この感じは見覚えがあるぞ!
そうだ!
これは最初に出会った頃の
むしろあのときよりも悪化している気すらする!
一 周 し て 娘 の ぐ い ぐ い が パ ワ ー ア ッ プ し て し ま っ た ! !
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