15. 娘はお父さんと一緒に寝たい!
「えへへへ。幸せ~」
娘と同じベッドに入ってしまった!
隣にいる
決してやましい気持ちがあったわけではない!
ただ、どうしても
「あんまりくっつかないで……」
「え~やだ~」
まるで悪戯をしている子供みたいにどんどん俺にくっついてくる。
「……
「嫌じゃないよ。むしろ好き~」
「えへへ。
「逆に暑い!」
「そんなことないよーー!」
俺が死んでいる間にゴールデンウィークの気温って上がっているような気がする! 昔はこんなに暑くなかったのに!
「昔はこんなふうにお父さんと一緒に寝てたんだ」
「た、多分、
「えへへ。
本人です。何度目か分からないその言葉を心の中でつぶやく。
「お父さんって私が寝るまでね、頭を撫でてくれたんだ」
「そ、そう」
「じーーー」
「あぁ、もうはいはい!」
直りかけの左手で
この前のキラキラホテルのときもそうだったが、何だかんだで
「――んっ」
あれ? 思っていた反応と違う!!
「ど、どうした?」
「ち、違うの。何だか緊張してきて……」
(……何だか危ない予感がする)
「やめよう。俺、部屋の掃除するから」
「えぇえええ、もうちょっと一緒に寝てようよ!」
「全ッッッ然、寝る気ないくせに!」
「だって――」
「お父さんね、寝る前は必ずチューしてくれたんだ。じゃないと昔は寝れなくて」
「……」
めちゃくちゃぐいぐいきた!
こいつ俺がお父さんならって言葉に弱いの気づいてるな……。
「
「はぁ……」
潔く観念することにした。
チュッ
「これでいいでしょ」
「――えっ?」
「えへ、えへへへへ。ふひひひひひ」
「お父さんだぁ。
「おとーさんしゅき~」
※※※
「はっ!」
しまった! 俺も
時間は……お昼前になっている!
「ま、まずい! 午前中を寝て過ごしてしまった!!」
急いで立ち上がろうとすると、何かに引っ張られて立ち上がれない!
「
「ぉとうさん、だいしゅき~」
「う゛っ!」
仕方ないなぁ
大好きって言葉が嬉しかったとかそういうのじゃないからな!
「あれ? 携帯が光ってる」
置き去りになった俺の携帯が、部屋の真ん中でチカチカと光っていた。ここに
「い、嫌な予感がする」
俺の携帯が受信をするのはほぼ百パーセント親か
「無視無視!」
トゥルルルルル!!
携帯が鳴った!
けどこの音は俺の着信音じゃない!」
「んぅ……うるさいなぁ。今、折角お父さんの夢を――」
“着信
「なんだ
ポイッ
「えへへへ。この布団持って帰りたい」
幸せそうな顔で再び眠りについてしまった。
(……)
確かクラスで一番仲良いって言ってなかったったけ……?
プルルルルルル!!
今度は俺の携帯が鳴った!!
電話には出ずに着信名だけをちらっと見てみる。
“着信
で、出たな! 女の子大好きっ子め……。俺の
……そうは思いつつも、
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