第3話 『ON AIR直前』
放送は、重力波ステレオ放送であります。
聴衆は、まずは、弘子さんちの地獄の聴衆であります。
幸子さんの話では、かの、ババヌッキ社長が設立した私立地獄では、少し前からすでに地獄放送局が稼働していたんだそうで、こちらは、なんと、24時間放送をやっているんだと。
ただし、内容は、教育番組が主体で、地獄の責め苦の間にも、勉強することが可能なんだとか。
『いつでも、どこでも、楽しく勉強だ。非常時にも地獄でも、教科書を手放すな。』
が、ババヌッキ社長の口ぐせであります。
熱湯ぶろに漬かりながら、数学や物理、地理、地球の歴史などを学ぶのは、どんな気分であろうか。
幸子さんによれば、熱湯ぶろに漬かりながら、販売員が売りに来る、ババヌッキ・ジュースや、ババヌッキ・ティー、ババヌッキ・アイスクリームや、名物、火星のガマダンプラールのジャヤコガニュアン風ステーキなどを、無料で買ってたべることもできるんだそうで、さすがの女王さまも、これには、呆れ気味なんだとか。
『さすがは、地球最大の食品製造販売会社だ』と、やや皮肉も込めて、称賛しているとかです。
なんでも、中間試験と、期末試験があり、良い成績を取ると、責め苦の内容がより楽しくなるんだとか。
で、今回は、女王さまの地獄放送も、聴くことが可能になるんだそうです。
つまり、ぼくの番組も、聴かれることになるわけだね。
で、準備期間は、あっという間に過ぎ去り、いよいよ、明日の晩が、初日となりました。
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