第20話 新たな発見!
「じゃ! まずは地図をもっかい
元気を取り戻したリンが、テーブルの上に出してあったクリアファイルから地図が出てきた紙を取り出した。油で浮かび上がった地図は少しベタベタしていて気持ち悪い。そんなことを言えば、コーラで浮き上がった
「お兄ちゃん、
ようし! だったら僕たちも絶対何か見つけ出してやるっ!
「まさやん、こうちゃん、絶対何か見つけ出そうな!」とは言ったものの、油で浮かび上がった地図は今まで何回も見てきたから、新しい発見がなかなか見つからない。
「リーくんこれ、
「まかせろ! リンリン!
くそう! スマホ、
僕たちも急いで何か見つけなきゃ!
「まさやん、そっちの紙何か見つかった?」
「全然。もう何回も見た紙だし見つからないよ」
「こうちゃんは?」
「僕も」
「ううむ。一枚一枚がダメなら!
僕の
「できたっと。で、何かわかることがあればいいんだけど」
「
「え? 石?」
「うん。今日行った場所に石を置いてみるのは?」
「こうちゃんナイス〜! それってめっちゃいいじゃん!」
僕たちはその辺に転がっている石をいくつか拾ってきて、
「こうやって並べてみてみると、三角形になってるよね」
まさやんがそう言ったのが聞こえたリンが、隣のテーブルから「バカなの?
リンは
だって、お決まり
僕は
「他の赤い印をつけたところにも、石を置いてみたらどうかな?」
「ガチそれな!」
こうちゃんのアイデアに僕が
「なんか、
「うん……」
「だ!
大丈夫とは言ってみたものの、僕にはなんの
くそ!
あれ? でもそれって僕のこと
ま……、まあいいか。
今はそれどころじゃない!
何か見つけ出せ!
じゃないと、ここから先どうしたらいいかが分かんないんだから!
どこかないか、おかしなところ、おかしなところ、おかしなとこ……ろ?
「あれ?」
「ガッくんどうしたの?」
「いや、あの僕なんとなく今気づいたんだけど」
「うん」
「この地図って、紙全体に書かれてるわけじゃなくて、街の中とか海の方とか、一部だけのってるじゃん?」
「「うん」」
「でさ、この白い何にも書かれてないところはどこなんだろって思ったんだけど」
「え? それってどういうこと?」
「あ、うん。ほらさ、赤い石は今日行った場所、それで、黒い石は地図の中にあるけど、川の中だったり、海の中だったり、特に何も
「本当だ!」
「だろ? で、これってどこなんだろう? って思って。こうちゃんどう思う?」
「
「「え?」」
「
「「まじで?!」」
「うん」
僕たちはリンと調べ物をしているリーくんに声をかけて、地図アプリで小柴山なのかどうなのかを調べてもらうことにした。
「ガチ! ここ小柴山だわ!」
「え? てことは、ここがもうひとつの目的地もありうる?!」
「お兄ちゃん、それはかなりありうるかも! だって、黒い石を置いた他の場所はみんな地図の中にあるのに、ここだけ地図の外だし!」
「「「ガッくんすげぇ!」」」
六年男子のメンバーに褒められて
「まだ分かんないけど、かなりありだと思う! でも、今から行くとなると時間が……」
「リンリン、ガチそれなんとかなるかも!」
「「「「え!?」」」」
「ガチ! これだって! いま小柴山で
リーくんがスマホで僕たちに見せてきたものは、
リーくんがスマホを僕たちに
「俺っちのアイデアはこうだ! 小柴山に登りに来た俺たちは、小柴山で夏祭りがあることを発見! ママーズ達に、夏祭りに行きたいからそれが終わる
リーくんの話を聞いて、僕もそれはかなりいける気がした!
同じ小学校じゃない僕たちが集まるときは、ママーズたちなんだかんだ言っても僕たちがしたいことを叶えてくれるんだから!
それに、僕は昨日ドリルを半分終わらせた!
「いけると思わねぇ?」
リーくんがニヤニヤしながらスマホに耳をつけている。
僕たちはそれを
僕たちもスマホの向こうのリーくんのママに手を合わせてお願いビームを
頼む! 夏祭りに行ってもいいよと言ってくれー!
「やりぃ! 他のママーズにも聞いてみるって言ってたけど、俺っちのママが迎えに来てくれるって言ってたから、もうこれはいける
「「「「よっしゃー!」」」」
僕たちの一日はまだ終わらない!
ここから小柴山に移動して、
僕たちは急いでテーブルの上の紙を片付けて、小柴山に向かうために
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