第18話 知恵神社
「みんな! そこ通り抜けたら神社だろ? 誰がはやく
不安になりかけた気分を変えるために、僕はリンの背中のリュックを
まだまだリアルな怪盗キューピーからの謎解きは終わってない!
あとひとつ、
一気に商店街の屋根の下を通り抜け、青空が見える場所に出た僕たちの目の前に赤色の建物、知恵神社が見えてきた。このまま進めば神社の入り口に一番のりだ!
「はあー! やった! 僕が一番乗りっ! って、ええっ!? これが神社!?」
赤い色の建物を目指して走ってきた僕の目の前には、キラキラまぶしく輝く黄金の
「すげぇ、ガチで金色じゃん!」
リーくんもはぁはぁ息をしながら鳥居を見上げて声をあげた。
「最近金色になったんだよね」
こうちゃんが、たらたら流れる汗をメガネを外して拭きながら、簡単に知恵神社の説明を僕たちにしてくれた。
「僕が五年生の時は赤かったよ。人も
こうちゃんが「あそこ」と指差す先には、金色の鳥居をバックにスマホで
「マジか。俺っちも
「リーくん、バカなの? ここに今日来たことがお母さん達にバレちゃうでしょ?」
「ヤッベ、そっかそっか! そうだったわ!」
僕たちは、早速知恵神社の中から変な模様がないかを調べることにした。
僕たちの背の何倍も大きくて、太陽の光でキラキラ輝いている黄金の鳥居をくぐり、ジャリジャリっと音を立てて真っ赤な建物に近づくと、ずらっと人が
「リン、あそこに何があるか見に行こうぜ!」
並んでいる人の列の横に周り、何があるのかをのぞき込んでみると、変な四角い箱に向かってお辞儀をしているのが見えた。
「お
まさやんがそう言うと、「怪盗キューピーにたどり着けますように! って、みんなで神様にお願いしておこっ!」とリンが言った。
僕たちはそのお賽銭の列に並んで、順番が来るのを待った。
それにしてもめっちゃ暑い〜!
セミの声もうるさくて、列に並んでいるだけで頭がクラクラしてくる。はやく順番が来てくれよ! と思っていたら、僕たちの前にいたお姉さん達がお賽銭箱の前からいなくなり、ついに僕たちの番が来た。
え?! これがお賽銭箱!?
真っ赤な知恵神社の前に置いてある四角い箱の上には、黒くて大きなテレビ画面みたいなのがついていて、どう見てもお賽銭箱には見えない。
リーくんがその真っ黒な画面をさわると、画面がパッと白色に変わり、シャンシャンシャンシャンと鈴の鳴るような音がして、白色の服に赤色の
まるで僕が好きな
《知恵神社にご
「「「「「すげ〜!」」」」」
声までアニメみたいだ!
大きな画面には、スマホのマークと、お金のマークが書かれたお
「と、とりあえず、お賽銭はお金だよね!」
まさやんが急いでそう言うと、リーくんがお金マークが書いてあるお札のところを指でタッチした。
《かしこまりました。お賽銭箱をご用意いたします》
画面に映っているアニメキャラの巫女さんがそう言うと、お金のマークが書いてあるお札がふわっと巫女さんの手から浮かび上がり、タッチパネルがスーっと上にスライドして、その下から普通のお賽銭箱が
「「「「「おおー!」」」」
僕たちは、その中にお賽銭を投げ込んだ。カランカランとお金が落ちていく音は、
《 それでは
「お兄ちゃん達! はやくお
僕たちは急いで画面に出ている巫女さんをの
頭が良くなりますように!
お願いがすんで顔をあげると、画面の中では可愛い巫女さんがニッコリ
「ここ押せってこと?」
僕は思わず画面に出ている難しい漢字が書かれているボタンを押した。
——ウィーン
変な音を出しながら、お賽銭箱の横に同じくらいの高さで立っている、赤くて四角い棒から白いレシートみたいな紙が出てくる。
「もう! お兄ちゃん! こんなのあったら、今日ここにきたことバレちゃうじゃん!」
「え? そうなの?」
「そうだよ! 領収書って、きっと今日の
「ん?」
「うそ、うそ、うそ、うそー!」
「なんなんだよ! そんなにさっきのボタン押しちゃダメだったの?!」
「お兄ちゃん達……変な模様の三つ目ゲットしたかも……」
「「「「ガチで!?」」」」
「ほら! これ見て!」
リンが僕たちに見せてくるそのレシートみたいな白い紙には、
「とりあえず! ここじゃダメだから、ほらあそこの公園の
僕たちは知恵神社のすぐ隣にある公園に急いで移動した。
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