第6話 捜査開始!
「ようし!
いつもは絶対部屋に入れてくれないリンが自ら自分の部屋に僕たちを
「「「
「うん!」
僕たちは箱を真ん中に置いてみんなで
「この模様、何か見覚えがあるような、ないような感じなんだよね。お兄ちゃん達、何か見覚えない?」
「「「「…………」」」」
「ないのね? 絶対見たことあるんだよね。なんだろ、白に黒の四角がいっぱい書いてある系の物といえば……白に黒の四角、白に黒の四角……あっ!」
「「「「あ?!」」」」
「あああ!」
「「「「あああ?!」」」」
「なあんだ! 簡単じゃない! 大きすぎて気づかなかったけど、これ、
「「「「QRコード?」」」」
「そう! ほらよくあるじゃん! これをスマホで読み取ってください的なやつ! あれだよ! ふっ、簡単すぎる謎だったわね! 模様が大きすぎて気づかなかったけど、絶対これはQRコードよ!」
そうならばと、リンはリーくんにスマホで写真を
「リーくん、真っ直ぐに撮らなきゃダメだよ。全部で六枚写真を撮って、コンビニでプリントアウトするんだから」
「おう! リンリン
「もう! 全然まっすぐじゃないじゃん!」
「あの、僕、撮ろうか?」
いつもは「うん」しか言わないこうちゃんが
僕たちは急いでコンビニに向かった。外に出ると、もうすぐ夕方なのにすごい暑さだった。セミの声はうるさいほどに聞こえてくるし、一気に汗も吹き出してくる。僕たちはコンビニで写真をプリントアウトして急いで家に帰った。
プリントアウトしてきた紙を床に並べてリンが僕たちに指示を出す。
「大体こういうのは、どっかにくっつけるような印みたいなのが
リンに言われ、僕たちは紙をまじまじと見ながら変なマークを探すけど、白と黒の四角がいっぱいついてるだけで、変なマークなんてものは
本当にこのプリントした紙に何かヒントがあるっていうのか? 僕がそう思ったそのとき、まさやんが「これかな?」とリンに紙を見せた。
「これだよね? この小さなやつ。これハートっぽくない?」
「まさやんすごい! どれのこと?」
「リンちゃん、ここほら、四角が三つでハート模様でしょ?」
「……バカなの?」
それはただ四角が三つくっついてハートに見えるだけでマークじゃないとリンに言われ、まさやんがバカなの? 攻撃をくらった。
「あ……。リンちゃん、これは?」
今度はこうちゃんが紙をリンに見せる。僕たちもその紙をのぞきこんだ。ううむ。僕には何にも見えないけれど?
「ほら、ここ、なんか線が引いてあるように見えるんだけど?」
確かに。こうちゃんが指をさしたところに、うっすら線が引いてある。
でもまさか、こんなただの普通の線ってことはないよな、なんて僕が思っていたら、リンが「これだ! さすがこうちゃん!」と言った。僕たちは「どれどれ?」と言いながら、もう一度こうちゃんの指さしている紙をのぞきこむ。
「これだよ、この
リンに言われ僕たちは六枚の紙を全部くまなく調べた。細くて薄い線を探すと決まれば、見つけるのは簡単だ。なにを探していいのかわからないんじゃないんだから。
「あった」
「ここにも」
「ここにもあるよ?」
「私のねらい通りだわ! これ線の部分で折り曲げて、模様がうまくつながるようにしてみようよ!」
まじですごい。折った部分をパズルのように組み合わせていくと、本当に四角いQRコードに見えてきた!
「俺っち大興奮! ガチでヤベェ!」
リーくんのその声で僕たちは顔を見合わせた。みんなが興奮しているのがわかる。心なしか、僕の
「早速俺っちのスマホで読み込みっと!」
リーくんがスマホを手に取って、QRコードを読み取る。
「リンリン、ガチでヤベェって、マジでリンク先出てきたわ」
「「「すげぇー!」」」
声をそろえる六年男子。リーくんのスマホをのぞき込んだ僕たちの
リーくんは、「早速リンク先に飛んでみるわ」と言って、スマホ画面に出てきたリンク先を指でさわろうとした、まさにその時、何かを考え込んでいたリンが大きな声で「リーくん待って!」と叫んだ。
「え? あわわっ!と……!」
「もしかしてそれ、変なコンピューターウィルスに感染しちゃうとかもあるから!」
「うそ……あ、ヤッベ、……リンク先押しちゃった……」
突然のリンの声に驚いたリーくんがスマホを落としかけて、リンク先を指でさわってしまったらしい。
もしもスマホが変なウィルスに感染したらどうなるんだ!?
僕たちはリーくんのスマホを
「ヤッベ、なんか真っ黒の画面になっちゃった?」
「「「「うん……」」」」
真っ黒になってしまったリーくんのスマホをみんなで見つめていると、ジジジッと何か音を出しながら、スマホの画面が少しずつ変化していった。
これって、もしかして何かの動画!?
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