第19話 王手


「やっぱり無理! 胸を揉まれるくらいなら何とも思わないけど、流石にヤるのは少し恥ずかしいよ!」


「侑李ちゃん。普通は胸を揉まれるのも同じように恥ずかしいと思うけど?」


 冷静に百合先輩は指摘する。


「それもそうだけど、何か違うの!」


 もう少しでいけると思ったが、ここでごねられてしまうと先がスムーズに進まない。

 ど、どうする?

 一見、真面目な感じで頭を巡らせるが、内容はただヤりたいだけの変態男の妄想だ。

 ここは百合先輩に協力してもらうしかない。実際、百合先輩は協力的な態度だ。


「百合先輩。侑李と一緒に風呂に入ってくれない?」と、コソッと俺は耳打ちした。


「え? いいの?」


「それと侑李にその気にさせてくれない?」


「ふーん。そんなに侑李ちゃんとヤリたいわけ?」


「出来るものなら」


「正直だね。しょうがない。手を打つよ」


「ありがとう」


 百合先輩と小声で話している時だ。


「ねぇ、何コソコソ喋っているの?」


「侑李ちゃん。私とお風呂入ろっか」


「え? だからいいって」


「そう言わずに女同士の裸の付き合いをしようよ」


「彩葉さんはもうそれが目的のようなものでしょ?」


「佐伯くん。お風呂頂くね」


「どうぞ、どうぞ」


 二人が浴室に入ることを確認した後、俺は部屋に戻ってベッドを綺麗に直した。

 今から始まる楽しい時間のために。

 三十分後、二人は風呂から出てきた。


「フゥ。お待たせ」


 スッキリした百合先輩に対して侑李は不機嫌に目を逸らしていた。


「どうした? 侑李」


「風呂場でイかされたんだけど」


 その光景を想像してしまう。

 百合先輩のテクは風呂場でも健在か。

 火照った侑李を見て俺は衝動を抑えきれなかった。


「侑李!」


 ボンッと俺は侑李をベッドに押し倒した。


「ひゃっ! ちょっと。いきなり何をするの」


「もうダメなんだよ。こういうのも経験だ。俺と練習してくれ」


「もうそれって練習でも何でもない気が……って彩葉さん。何をするんですか」


 百合先輩は侑李の両手を上から押さえた。


「攻められている侑李ちゃんが見たいなって思って」


「高嗣の味方をしようってことですか?」


「お風呂に入ったし、条件は満たしたでしょ? それとも他に理由が必要かな?」


「えっと、その……」


 ペロッと俺は侑李の首筋を舐めた。


「ひゃ! ちょっといきなり何?」


「下準備が必要っていつも言っているだろ。だから練習の一環として」


「こら。犬みたいに私をペロペロ舐めるな。ヒャン!」


 耳を舐めた途端、侑李の喘き声が加速した。


「良い耳の形をしているな」


「ちょ、穴の中に入れようとしないでよ。あぁ!」


 海老反りのように侑李の姿勢は伸びた。


「反対の耳もやってやるかなら」


「別に頼んでないし、勝手にやるな……あ! さいこぅ……」


 侑李から力がどんどん無くなっていく。

 上はこれくらいにして胸と下の方を攻めようか。

 服を脱がされても抵抗されることはなくなった。

 いや、むしろ自分から脱ぎにきている?

 簡単に侑李を全裸にしてしまった。


「私の手ほどきはここまでかな。じゃ、佐伯くん。今度は私が特等席で見させてもらうからどうぞおっぱじめてください」


「百合先輩に感謝だな」


 俺は自分の服を脱いだ。

 そして侑李の足を広げた。綺麗な形をした侑李のあそこが興奮をさらに高める。


「ちょっと。恥ずかしいって」


「大丈夫。すぐに終わらせるから」


 ついに完全な王手を掛けた瞬間でもある。


「じゃ、遠慮なくいかせてもらうぞ。侑李」


「う、うん……痛くしないでね」


 遮るものは何もない。

 後は侑李と一つに交わるだけ。

 生きていてよかったと思える最高の瞬間だった。



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