第8話 ローテーション制


 カースト最下位の俺は何かと忙しい。


「ひゃっ! あ、あぁぁぁんっ! きゃっ!」


「どう? 気持ちいい?」


「最高……じゃなくて。練習にしてはいい線、いっていると思うわよ」


「じゃ、これでどうだ?」


「ヒャンッ! ちょ、いきなりはダメだってば」


 登校前、公園の多目的トイレで俺は侑李の胸を揉みまくっていた。

 夕方は汗を掻いているから生理的に厳しいということで朝一番で胸を揉むようになっていた。

 あくまでも練習とは言え、幼馴染の胸を毎日揉めるのはありがたいこと。


「どうかな。少し、大きくなった感じする?」


「そんな一日、二日で大きくなったら怖いよ」


「そ、それもそうね。じゃ、今日はこの辺で。私が後から出るからあんたは先に行ってくれる?」


「一緒に出ればイイじゃないか」


「バカ。多目的トイレで男女二人が出てきたら変でしょ」


「そ、それもそうか。じゃ、お先」


「うん。また後で」


 ブラを付け直す侑李を置いて俺は学校に向かう。

 学校内では相変わらず俺を下に見る連中の視線が痛かった。

 なんとか一日を乗り切った俺はそのままアルバイトへ直行する。


「あ、佐伯くん。今から?」


「遠山先輩。はい。そうです」


「今日って何時までだっけ?」


「二十一時までです」


「私も同じ。じゃ、今日もバイト終わりにお願いできる?」


「分かりました」


 バイトの時間は自然と遠山先輩と被るようにシフトの希望を入れていた。

 そしてこうしてバイトの時間が被ればいつものように練習相手として呼ばれる。


「佐伯くん。今日は激しい練習になるかもしれないけど、付き合ってくれるかな?」


「はい。最近練習をするようになって十分息を止められるようになったので大丈夫ですよ」


「へー。それは期待できそうだね。じゃ、遠慮なくいただきます」


 遠山先輩と激しいキスが繰り広げられた。


「んっ! ブッチュ。じゅるるる! クチャッ! チュッパ!」


「はっ! あっ! ンンンンンンン!」


 何度も重ねられた唇は唾液で濡れようとお構いなしで繰り広げられる。

 それは一種のスポーツのようで真っ赤になりながら息を切らしていた。


「どう? まだ大丈夫?」


「はい。余裕です」


「じゃ、今度は攻めと受けを交代してみよう。佐伯くん。私を今のように滅茶苦茶にしてみて」


「はい。えっと、どこまでやればいいですか?」


「最後まで」


「分かりました。じゃ、遠慮なくいかせてもらいますね」


 俺は遠山先輩に覆い被さるように唇を重ねた。


「ンンンンッ! チュパ!」


「あっ! いやんっ! ンンンンンンンンンンンンンンンンンンンン」


 俺は遠山先輩を口だけでイかせてしまった。

 身体から一気に力が抜けて倒れ込んだ。


「凄い。こんなの初めて」


「ありがとうございました。とってもいい練習になりました」


「こちらこそ。早速、この経験を活かしてみるね。また報告するから改善点があれば練習に付き合ってくれる?」


「いつでもお待ちしています。練習相手としてジャンジャン使って下さい」


 車内を出て後は家に帰るだけ。

 だが、その前に持ち帰りをしなければならない。


「やぁ。佐伯くん。待っていたよ」


「安藤さん。お待たせ。じゃ、行こうか」


「うん」


 美少女ギャルの安藤火乃香あんどうほのかをお持ち帰りして添い寝をすると言う使命が俺に残されていた。


「ねぇ、今日は私をロープで縛ってくれないかな」


「縛る?」


「私の寝相の悪さは異次元レベルみたいだから縛り付けたら治るかなって思って」


「なるほど。じゃ、ギチギチに縛ってあげるよ」


「私、変な趣味に目覚めないかな?」


「さぁ、大丈夫。練習相手の俺の前ならどんな姿になってもきにすることないよ」


「それもそうだね。佐伯くんは空気だと思って意識しないでおく」


「それはそれで悲しいけど、少しは意識してくれると嬉しいかな」


「冗談だよ。今日は凄く眠いからすぐに眠れるかも」


「俺も今日は疲れたから同じく」


「それは困る。ちゃんと私の寝相を見てよ」


「分かったよ。頑張って起きる」


「よろしくね。佐伯くん」


 こうして俺の長い一日はまだまだ続く。

 一日、三人の女の練習相手をこなすと流石に疲れた。

 これが俺の今の忙しい要因である。

 今日も寝不足になることは避けられないだろう。

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