第7話 触るぞ


「じゃ、触るぞ?」


「いいから早くしなさいよ」


 俺は侑李の服の上から胸を後ろから持ち上げた。


「ひゃっ! ちょっと。いきなり持ち上げないでよ」


「やれって言ったのはお前だろ」


「そうだけど、もう少し優しくしてよね」


「優しくってこうか?」


 侑李の胸を二本指で撫でるように触る。


「あっ! だ、ダメ!」


「え? もっと?」


「違うってば。ひゃっ! あ、あぁぁ」


 侑李は全身の力が抜けていた。

 何故、このようなことになっているかと言えば恒例の恋人に対する練習が原因である。

 侑李とはこれまでデートの方法や女心、身体の作りなど様々なことに対して練習を行なってきた。

 全ては俺に恋人が出来ることを想定した練習だ。

 侑李は積極的に練習を提案してくるので俺はそれに乗っ取る形になっていた。

 きっかけは些細なことから始まる。


「女の子の胸っていうのは敏感なの。それをうまく扱うことが恋人を出来る近道なんだからね」


「普通の女の子ってもっと大きいような……」


 侑李は俺の手の甲を強めに抓った。


「イタタタタタタ。侑李、痛いって」


「悪かったわね。胸が小さくて」


「いや、でもこれくらいの大きさも悪くないよ」


「変なフォローするな。こっちが虚しくなるでしょ」


 否定しながらも侑李は俺に胸を触らせる。


「胸を触れば大きくなるって噂があるけど、本当かな?」


「あ、それ。私も聞いたことがある。揉むことで大きくなるって」


「このまま揉み続ければ侑李もナイスバディに?」


「まぁ、噂でしょ。自分で揉んでも変わらなかったんだし」


「へー自分で揉んだりするんだ」


「べ、別にいいでしょ」


「でも、自分で揉むより他人から揉まれる方が効果あるんじゃないかな」


「それ、本当?」


「いや、ふと思っただけ」


「…………試す価値はあるかもね」


「え?」


「私も小さい胸より大きい胸の方が将来の彼氏に喜ばれると思うから今のうちに試せることは試すべきだと思う」


「えっと。どうすればいいんだ?」


「……いい機会だからあんたにこの胸を触らせてあげる。練習にもなって大きくなるかもしれない。これなら一石二鳥でしょ」


「まぁ、理論的にはそうかもしれないけど、いいのか?」


「この際、練習相手になってあげる。さぁ、どこからでも触りなさい」


「じゃ、触るぞ?」


「いいから早くしなさい」


 そして現在に至る。

 俺は侑李の胸を撫で回すように触り尽くした。

 その間、侑李は感じているのか、変な声を上げて全身の力が抜けていた。

 触り慣れていないのと触られ慣れていないこともあり、俺は試行錯誤で侑李の胸を揉み続けた。


「ふえぇぇぇぇ! ちょっ。いたっ!」


「ご、ごめん。痛かった?」


「うん。ちょっとブラに挟まっただけ。服の上から激しく揉まれるのも限界かもね」


「じゃ、生でいくか?」


「な、生って直接揉むつもり?」


「あ、悪い。練習の一環ならこの辺にしておくか」


「いや、待って……」


 侑李は少し考え込む。


「侑李?」


「ブラを外す。それで服の上から触ってみて」


「お、おう」


 侑李はブラを外してノーブラの状態で俺に身を預けた。


「これならブラの痛みは無くなったと思うからどうぞ」


「じゃ、遠慮なく」


 ブラが無くなったことで服の上からでも分かるくらい胸の膨らみが俺の手に伝わった。


「ねぇ、感想を言うのが筋じゃないの?」


「えっと、ありがとうございます」


「違う。胸についての感想よ」


「柔らかくて飽きない触り心地だな」


「そ、そう。じゃ、私の胸が大きくなるまで定期的に練習させてあげる。感謝しなさいよ」


「ありがとう。侑李」


 俺は定期的に胸を揉む練習相手を手に入れた。

 侑李の胸はBカップ。このまま揉み続けて大きくなることを想定しながら練習をする日々を送った。

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