第8話 声優を目指した理由

 二人はカフェを出てまたパリの街の中を歩きだした。

「ところでどうしてあなた声優になったの」

「日本にとても有名な声優がいるのですが、古谷徹さんというのですが、私のおじいさんがその声優の古谷徹さんと高校の同級生だったからです」

「そういうわけ」

「はい。日本を代表するアニメの声の出演をたくさんしている声優さんです」

「例えばどんなアニメに出演したの」

「一番最初の代表作品は『巨人の星』というアニメでした。星飛雄馬という主人公の役でした」

「どういうストーリーなの」

「野球のアニメです。フランスは野球よりもサッカーに人気のある国のようですが、日本は野球がとても人気のある国なんですよ」

「アメリカみたいだね」

「そうですね。日本はアメリカと同じく野球の国です」

「それでそのアニメどういうストーリーか教えてくれる」

「その主人公の星飛雄馬が小さい子供のころから父親の星一徹から巨人軍に入団してプロ野球選手になることを目指してスパルタ教育を受けるというストーリです」

「ではそのアニメってプロの野球選手になるまでのストーリーなわけか」

「いいえまだ続きます。プロ野球の選手になった後も活躍するというストーリーです」

「そうなの」

「はい。この『巨人の星』というアニメが日本で大ヒットしたのです」

「すごいアニメみたいだね」

「そうです。日本人なら全員知っているアニメです」

「なるほどね、それはやはりすごいアニメだ」

「それでこの古谷徹さんは声優として大成功されたのです」

「すごい人があなたのおじいさんの高校の同級生にいたんだね」

「はい。それで私も絶対に声優になりたいと思ったのでした」

「よくわかったよ。声優とし大成功したというのならその『巨人の星』とかいうアニメ以外にもおそらくたくさん声の出演したんだろうね」

「もちろんそうです。そのほかといえば『機動戦士ガンダム』『聖闘士星矢』『ドラゴンボール』『きまぐれオレンジロード』『美少女戦士セーラームーン』などです。これら全部も日本で大ヒットしたアニメばかりです」

「それではあなたが声優になりたいと思うのも無理ないね。自分の身近にそういうすごい人がいるんだからね」

「まったく遠い存在の人より目標になると思います」

「確かにそうだね。自分と共通項がまったくない人でははっきりとした努力目標が見えてこないからね」

「そうですね。ですから古谷徹さんが出演したアニメで私は小さいころからセリフを読む練習をしていました」   つづく

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