昭和にならこんな男はいたのか?
そんなのは細かいことである。
日本男児だからこの男は強靭なのか?
それも細かいことである。
重要なのは、彼の思いと行動が凄まじい熱量によって裏打ちされていること。
そうして周囲の目が覚めていくこと。
これはただの粗暴な輩が突進するだけの話ではない。
手放しでその生き方の全てを褒めて讃えるつもりもない。
そんなものお前はお前らしくやるのがいいじゃろうと、そう拳は言いそうな気がするのだ。
しかしこの炎、触れてみてよかった。
読み手それぞれで違うだろうが、内側の何かにパワーがもらえる気がする。
そういう稀有な作品だと思う。