第28話
部室に入るやいなや、凛子さんはすかさずドアを『 バタン! 』と強めに閉めた。
うわッ…なんか怒ってるみたい…お説教されるのかなぁ…
…ちあき…
…りさこ…
「 さあ、モタモタしてないで早くそこの椅子に座りなさい !」
「「 はい! 」」
相当イラついている感じの凛子さんは、私とちあきの前にドーン!と座った。
「 とっとと始めるわよ、ここで、何してたの? 」
私があんなことしちゃったから…私の責任だ…
「 入部届けを出す為に来ました…のぞいたりして、あの
…ごめんなさい!!! 」
「 フッ、懲りないわね、しかし、あいかわらず元気な声だこと… でも、ケイがいなくて残念だったわね 」
「 そ、それは…違います!純粋に音楽がしたいんです!
特にこのちあきは、ピアノの経験者なので…だからお願いします! 」
「 いいわよ、入部許可してあげる 」
え?…嘘でしょ?…あんなことしたのに、凛子さんがこんなに素直に私達を受け入れてくれるなんて…
「 「 あ、ありがとうございます!!! 」」
「 いい返事ね…ただし、条件があるわ 」
「 はい? 」
「 この条件を守れなければ、あなた達ふたりとも即刻クビ!いい?わかった? 」
「「 はい… 」」
私とちあきは同時に頷いた。
「 ふたりとも、部員との音楽関連以外の私語は禁止、特に恋バナなんてしたら速攻でクビ、部員同士の恋愛禁止、以上!…わかったかな? 」
なんか納得できない強引な条件ね、私は別にいいけれど、ちあきが…
ちあき?…いいの?
うん…わたし、先輩の近くにいれるだけでいい…だからわたし頑張る!
「 「 はい! 」 」
「 あたしは副部長の椎名凛子、よろしく! 」
「「 よろしくお願いします! 」」
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