第3話
今から1年程前、高校生になってすぐの頃だった。
机の上に置かれた真っ白な入部届けとニラメッコをしていると、ぼそりぼそりと隣の席のほうから呟きが聞こえてきた。
…あ~あ…運動は苦手だしな…文化部かな、やっぱり…てゆか、またまた帰宅になりそう…
私は自分の耳を疑った。
不思議なくらいその呟きと同じ事を、同じ瞬間に私も考えていたからだ。
親近感を抱いた私は、思い切って江藤さんに声をかけてみることにした。
「 部活 迷うよね 」
「 あ、聞かれちゃった? 特にやりたい事もないしね、また、わたし帰宅部かも 」
「 一緒だね 、けど高校生になったら何かしたいとは思っていたんだ 」
「 へぇ、宇野さんも? 」
その後も話は弾み、説明会を参考にしてから、一緒に何処かに入ろうという事になった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます