第1章「絶望の現実と運命の人」

俺の名前は柊優夜(ひいらぎゆうや)そこら辺にいるただの高校生だかっこよくもなく頭も良くないのである。

そんな俺には今超絶可愛い彼女が居る、そいつの名前は河津菜奈(かわずなな)である。菜奈は俺の通っている学校『星稜高校(せいりょうこうこう)の1年生であり『学園のマドンナ』そう呼ばれている。なぜ俺なんかが『学園のマドンナ』と呼ばれるやつと付き合っているか気になるだろうが俺にも分からない、だって急に放課後学校の屋上に呼び出されて告白されたのだから、まあこんな可愛いやつだったしその頃俺はずっと好きだったやつに告白して振られ精神的にキツかった、だから俺からしたら断る理由などひとつもなかった。そして俺たちは付き合ったそして1ヶ月が過ぎ今に至る。

そして夏休みになった、俺はいつものように菜奈と遊びに行き、他愛のない会話を交わし2人で帰路を辿っていたその直後俺は、『絶望』するのであった。

「ねぇ、優夜私たち別れよう」

「えっ…?なっなんで?」

「え?もしかして本気で私が好きだと思ってたの?馬鹿じゃないの?」

「…」

俺は『驚き』そして『絶望』のあまり言葉が出てこなかった。

「それじゃばいばい」

そうして、菜奈は去っていった。俺は空に向かって、呟いた。

「あ〜あ、俺ってダメだなもういっそ死んじゃおうかな…そしたら楽になれるかな…」

俺は『絶望』した、そのまま家に帰りベッドで何時間も泣いた、何度自殺しようと考えたかは分からない、そんな時俺に一通のメールが届いた。

「来週、遊園地に行くんだけど良かったらこない?」

送ってきたのは一之瀬凛(いちのせりん)だった。こいつは俺がずっと好きで少し前に振られてしまったやつだ。

俺はちょっと気まずいと思いながらも気持ちをきり変えるいい機会だと思い行くことにするのだった。

『プルルル、プルルル』目覚ましの音で俺は意識を覚醒させた。

「ふぁ〜よく寝た集合時間まであと30分だ、準備するか」

夏休みということもあり1週間はすぐに立っていた、今日遊ぶメンバーは俺、凛、佐野涼介(さのりょうすけ)、神宮寺奏(じんぐうじかな)

の4人だ。全員中学生の同期であり、全員ある程度仲がいい。俺は準備を済ませ集合場所へと向かう事にした。歩いていると後ろから声が聞こえた。

「優夜〜やっほ〜」

「お〜凛か、久しぶりだな」

「うん、おひさ〜」

こいつは、いつも呑気だな〜でもこんな所も可愛いと思ってしまっている俺がいる。

「よし、目的地に行くかぁ〜」

「うんっ!」

俺たちは他愛のない会話をしながら目的地に向かった。

「よ〜優夜と一之瀬、一緒だったのか」

「お前らも一緒だったのか、それじゃ行くか〜」

「うんっ!」

「そうだな」

「そうだねっ」

俺たちは、電車に乗って目的地に行った。

「ふぁ〜着いた〜」

「お〜すげぇ〜」

今日来た遊園地は『フラットパーク』と言う場所らしい、日本一有名らしい。

「よっしゃージェットコースター乗るかぁ〜」

「そうだな」

俺は色々乗って乗って乗りまくった、正直めっちゃ楽しかった。

そして俺たちはお化け屋敷に行くことにした。

俺達は乗り気だったけど、凛はなんかめっちゃ怖がっているようだ。

「うぇ〜〜私怖いから嫌だァ〜」

「えぇ〜ノリ悪いってぇ〜」

神宮寺は無理やり凛を連れていくようだ、ちょっと可哀想ではあるけど俺も凛と一緒にお化け屋敷行きたいから便乗しておくかぁ〜。

「そうだぞ〜凛ノリ悪いぞ〜」

「えぇ〜もうじゃあしょうがないかな〜」

「やった〜じゃあ行こう凛」

そうして俺たちはお化け屋敷に入った。

「うぇぇ〜こわいよぉ〜」

凛は入った途端叫び出した『重症だな』と思いながらも可愛いと思ってしまっている、振られたばっかりの俺にはこいつの『可愛さ』『優しさ』で惚れないなんて選択肢はなかった。

そんな感じで俺がのほほんと考えていると、驚きのことが起こった。

急に幽霊が『きぇぃーーーー』と叫んだ、凛は驚いたらしく急に俺に抱きついてきた。

「わぁ〜〜」

凛は叫んだ。

「えっ」

俺は驚いた。

「ごっごっごっごめ〜ん、急に抱きついたりしちゃって...キモいよね...ごめんほんとに...」

「大丈夫だよっ?ちょっと嬉しいくらい...」

「えっ?なんか言った」

やべぇ本音が出てしまったやばいやばいマジでやばいきずかれちゃったよな...

「いってねーよ」

「うっうんわかった」

なんか、気を使われてる気がするけどまあいいよな?ついでに俺は今の事で凛に完全に惚れてしまった。『可愛い』としか思えない、やべぇな。

そんな感じで楽しんでいると時間が経つのははやくて、もう遊園地は閉まってしまった。

「よし、帰るか」

「うんっ」

「そうだな」

凛はあんなことがあったのに、こんなにいつもどうりでやっぱり俺の事なんて...なんと思ってないんだろうな...ちょっと悲しいけどしょうがねーよな俺は凛なんかと付き合うなんておこがましいな...

俺たちは電車に乗って帰った。

「それじゃ」

「うん」

「優夜とは家の方向一緒だし私たち一緒に帰るね」

「そうだな」

こんな時間によく男と帰れるな、襲われるとは思わないのか?まぁしょうがねーな、帰るか。俺は帰路に着いた。

「コンビニよらない?」

「へ?」

「ごめん、嫌だった?」

「いや?全然いいよ〜行こ〜」

「私はこのお菓子買いたかったんだよね〜」

「あ〜これ美味しいよな」

「だよね〜俺も好きだよこれ」

「お〜優夜、意外と選ぶセンスあるんだね〜」

「なんなんだ凛、お前は何様のつもりだよ」

「えへへへへ」

ちょっと偉そうにしてるこんなとこも可愛いなぁ〜困っちまうぜ。俺はもう既に凛に惚れちゃってるんだからある意味『オーバーキル』みたいな感じだな...まあ、いいだろう。

「ありがとね〜買えてよかったよ」

「おう、なんか食いたいのあるか?」

「う〜んとね〜なんか食べたいねっ」

「選んでいいぞ?俺はなんでもいいし」

「え〜私は優柔不断だからねぇ〜」

「俺も優柔不断だから選んでくれよ...」

「ん〜とねぇ〜ならこのタイプのやつがいいな」

「このタイプの種類か結構良い奴選ぶな、ならこのチョコレートのやつにするか」

「うん、そうだねっ!」

「俺が奢るよ」

「うわぁ〜優夜かっこいい〜」

「お世辞だろ??」

「お世辞じゃないもーん」

「はいはーい、んじゃそういうことにしときますよ」

「も〜ホントなんだからね〜」

「どうなんだか」

嘘だって分かってるけど、嘘でもすっげぇ嬉しいって感じちゃってる俺はダメなやつだな...

そんなことを考えながも俺たちは会計を済ませ店を出た。

「それじゃ、それたべよぉ〜」

「おう、どうやって分けるんだ?」

「優夜がやってよ」

「え?俺が?俺下手だから嫌なんだけど?」

「え〜やってよ〜ねぇ〜」

「え〜しょうがぬぇ〜な〜」

「ありがとっ優夜!頼れる!かっこいい!」

「おだてたらなんでも自分の思い通りになるほど思ってんのか?」

「へ?なんのこと?」

こいつは分かっててやってんのか?それともほんとにそう思ってるのか?謎だけど一つだけ確かなことがある、それは『凛が可愛すぎてやばい』ということだ、一つ一つの行動・発言全てにおいて可愛すぎる、なぜ俺が理性を保てているのか謎でしかない。

そんなことを思いながら俺は半分にして大きい方を凛にあげた。

「ほい、どーぞ」

「お〜さりげなく大きい方くれるとは、優夜もいい男になったね〜モテるんじゃない?」

「最近彼女に振られた俺にそれ言うか?もしかして俺の精神破壊しに来た?」

「ごめんごめんごめ〜ん、そんなつもりなかったの知らなかったもん、優夜が嫌だったのならほんとに...私が悪かったよ」

「いやごめん、そんなつもりはなかったんだよ」

はぁ...こんなことで凛のことを悲しませて...最低だなほんとに俺みたいなやつがこんな『優しくて』『可愛くて』『なんでもできる』こいつのことを『好き』になる資格なんて一切ないよな...はぁ...それでも俺は凛のことを諦められない...いや...諦めたくない、だから俺は気持ちは伝えずにずっとこの思いと共に生きていこうかな...今告白して振られたらきっと俺は壊れてしまう...『凛に相応しくない』『俺が壊れる』から俺はこの思いを封印しよう...永遠に...。

「どうしたの?優夜〜?ねぇ...ねぇ?優夜〜????おーい...おーーーい?」

「はっ、あっ、すまん凛ちょっと考え事をしててな...」

「なんかあったの?あんまり自分で追い込まないでよ?私だっているんだからいつでも相談してくれていいんだからねっ!」

「おっおう...ありがとう凛...嬉しいよ...うぅ」

「なっ泣かないでよ優夜?大丈夫?」

「ぐすんごっごめん、はぁ凛...俺ってなんで生きてるんだよ...顔も良くない...優しくもない...勉強も出来ない...運動も出来ない...こんな俺にいい所なんてあるのか...?こんな俺が生きている意味があるのか...?なんのために生きればいいんだ..?」

「そんなこと言わないでよ!!!!」

『ぱん』そんな音と同時に俺のほっぺたに痛みがはしった。

「え...?凛...?」

「ねぇ...優夜はなんでそんなこと言うの...?」

「えっ...なんで凛...泣いてるんだ?」

「だって私の大切な人が目の前ですっごく苦しんでるだよ...悲しんでるんだよ...こんな辛そうな姿みたくないよ...優夜はかっこいいし...優しい...勉強だって運動だってやればなんでもできるよ、君の生きる意味はあるよ...だって君がいなくなってら悲しむ人が沢山いるじゃん...私だってその1人だよ?あと...生きる意味がないんだったら生きる意味を見つけるために生きようよ『ゲーム上手くなるために生きたい』『大切な人を守るために生きたい』『大切な人と一緒にいたいから生きたい』

なんでもいいじゃん今から見つければいいじゃん...私には大好きな人がいるのだからその人と『一緒にいるために』『振り向かせるために』私はそのために頑張って生きてるんだよ...だから優夜も一緒に頑張ろうよ」

「う...うん、ありがとうなんか元気でたよ凛ごめんなこんなダサいところ見せて...」

「いいよ...ゆー君の新しい一面をしれてなんかちょっと嬉しいかも」

「ゆー君ってなんで急に...」

「も〜あんまり気にしないで」

「それじゃまたねっ」

「おい、凛の家まで距離あるだろ...変なやつに絡まれたらどうするんだよ、送っていくから」

「う...うん」

なんでこんなに優しいのよ...もっと好きになっちゃうじゃん...顔見られるの恥ずかしい...。

「よし着いた、凛またな!」

「うん、ゆー君またねっ!」

俺は家に帰った。

自分の部屋に入り1人で考えた、凛...好きな人いるんだな...まあ...でも...そうだよな...しょうがないよなでも、このまま終わっていいのか?それでいいのか?.....。

いや...ダメだ。俺は駆け出した暗くて何も見えないけど俺は一つの場所に向かって走り続けた。そしておれはチャイムをならした。

「夜遅くにすいません...凛さんいますか?」

「凛だよ優夜今行くね」

そうすると凛はでてきたら寝る前だから寝巻きだった相変わらずすんげぇ可愛さだ...。

そして俺は関係か全て終わるかもしれないけど辛い未来しか待ってないかもだけど...俺はその言葉を発した。

「凛...大好きだ...愛してるよ」

「えっ...」

「ごめん急にキモイこと言って、好きな人いるって言ってたのにごめんな...でも俺の事を君の事が大好きだ、それと...さよなら」

俺は後ろを向き全力で駆け出そうとした。

そうすると...腕を掴まれた...

「私も...私も優夜が大好きだよ付き合ってよ...サヨナラとか言わないでよ」

「え?」

「そのままの意味だよ」

「ほんとなのか?」

「ホントだよ」

「大好きだよ愛してる」

「私もだよ...」

俺たちはぎゅっと抱きしめ合いキスをした、

そして俺はこいつを守り続けるため...隣にい続ける為生きるのだった。

end

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一生忘れられない一度きりの夏と恋心 @kaname16

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