第35話 新たな仲間

「ルビナスさん! 何で此処にいるんですか?」


「ソード様、貴方を追ってきました」


ルビナスは自分の身について話した。


「ルビナスさんも苦労されたんですね」


「はい!」




「ちょっと待って! それでなんで貴方は此処にいるの?」


「何で居るの?」



「追ってきたに決まっているじゃないですか!」



「どうして? あれだけあれば割と幸せに暮らせると思うんだけど!」



「はいそうですね! だけど、私みたいな平民の女奴隷で幾ら位で買えると思いますか?」


「何の話?」


「うふふっ、金貨2枚位の価値しか無いんです! それなのに金貨2000枚何て、私一生所か何回生まれ変わっても仕えなくちゃ返せません!」



「ちょっと待って、あれはルビナスさんを買ったお金じゃないんです! あの時、僕ちゃんは一杯一杯で、それを救って貰えたから純粋なお礼なんですよ」





「ちょっと待ちなさい!金貨2000枚も仕送りしたの?」


「私も常識知らずだけど、ソードは可笑しすぎ」



「あの、それじゃソード様、あれは私へのお礼という事で宜しいのでしょうか?」


「そうですよ、奴隷になんてとんでもありませんよ」


「あのたった1日に金貨2000枚もくれたのですか?」


「そうですよ」



「それじゃ、金貨2枚だけ私もお礼として返しても良いでしょうか?」


「はい」


「それじゃ一生お仕えさせて頂きます」


「あの、何でそうなるんですか?」


「村人が奴隷になって一生買われるお金が金貨2枚ですから..」



「僕ちゃんはルビナスさんには幸せになって欲しい、そう思っています、だから奴隷になんてする気はありません」


「うふふっ、私の人生はもうソード様に差し上げましたから、どうするかはソード様が決めて下さい! 」



「それでは」


「離れてと言うのは無しですよ?」



「だけど、僕ちゃんは魔王討伐の旅をしています、ルビナスさんを危ない目に合わせたくありません」



「そうよ、私達でも危ない旅なのよ」


「そうですよ、しかもただの平民の貴方にする事はないよ」




「私だって出来る事はある筈です」



「何が出来るっていうの?」


「村人に出来る事は何もない」




「私は料理を含み、家事が出来るんです!」



「過酷な旅で良いならお願いします」



これで、あの黒いシチューからも逃げられる。



「はい喜んでお世話させて頂きます!」




「駄目、駄目、本当に危ない旅なのよ、連れていけないわ」


「本当に危ない」



「あの、私介護も得意なんです! ルシオラ様やユシーラ様のお世話もさせて頂きます! 絶対ご不自由にさせませんのでどうかお願い致します!」




「本当に?ちょっと良い?」



《服の着替えやシャワーのお手伝いもして貰える? 特に片手じゃ着替えられない下着の着つけとかも良い?》


《うふふっお手伝いさせて頂きますよ》



《あの、夜の営みの前のシャワーや終わったあとの片付けも良い》


《はい、勿論です》




「そうね、確かに必要かも知れないわね..私も賛成するわ」


「私も賛成」



こうしてソードのパーティーに新たな仲間が加わった。


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