第18話召喚獣
当たりが少し静かになったので召喚獣を召喚する。
「我が身に宿り流れる神々の娘。軍勢の守り手として剣の時代に勝利をもたらし、人類の
周囲の地面が隆起して2メートルほどの大きさで、逆三角形のプロポーションをした類人猿型の人形が表れる。
類人猿とは言っても二足歩行をする。ビッグフットのようなゴリラだ。
ゲームの時もそうだったが、ゴーレムは高い物理攻撃力を持ってはいるが明確な弱点が存在する。頭部に記されたラテン文字で「真理・真実」と刻まれているのだが、文字を一文字消す事で「死んだ」と言う意味の文字列になる事で死を迎える。死ぬ事が真理と言っているようで何とも皮肉な話だ。
「随分とデカいやつですね……」
「コイツは知性が無いに等しいから、近くの人型生物以外は殺せと命令してある……行け」
俺はゴーレムに命令して周囲のモンスターを殺すように命じた。
「デカい上に馬鹿なんですね……」
従騎士は素直な感想を呟いた。実際ゲームでは半径数十メーター程度の視認範囲に入った小型、中型問わず目についたモンスターを襲うぐらい馬鹿だった。
「モンスターの襲撃が減ったと言うか……狩りつくしたと言うべきか?」
「あ! 坊ちゃん見て下さい魔法陣が……」
うん。見事に消えていた。どう考えてもゴーレムを生成した時に使った土のせいで、魔法陣が消えてしまったようだ。
「待てよ……と言うかこの魔法陣。魔除けじゃなくて魔寄せだぞ?」
「え?」
「ほらここ……この文字にすると意味が反対になるから、避けるじゃなくて寄せるになってる……まぁ結果オーライ。誰も死んでないし大怪我もおってないし、何なら救助部隊の支援にみなってるから……まぁ気にするな……」
俺は目に見えて気落ちしていく、従騎士君を慰める。
まぁ正直張った押したい気持ちが無いか……と言われれば嘘になるが戦場を共にした仲である。戦友を恨むなんていう器の小さな事は言いたくない。
「ぐず、ずびばぜんでしだ!」
――――と地面に泣き崩れながら、謝罪の言葉を口にする。
一瞬可哀そうだなと思って、サラマンドラで周囲のラプファングの死骸を焼き尽くして、証拠隠滅してあげようかなと思ったけど、この村の復興資金や今回雇った冒険者達に払う臨時報酬を考えれば、そんなもったいない事は出来ない。
さてどうしたモノか……
そんな事を考えていると人影が表れる。俺は反射的に槍を構えた。
俺の行動を見て従騎士君も剣を構える。
比較的数は少ないものの人型のモンスターは存在するからだ。
人間が竜種に含めているモンスターの中には草食や、大人しい種族も含まれており馬や羊、山羊と同じように家畜化されている種族もいるため、【敵性亜人】やモンスターに含まれるヒト型種が、ラプファングを従えていないとは言えない。
警戒するにこした事はない。
「坊ちゃん無事でしたか?」
家の角から出てきたのは武術指南の騎士だった。
「あぁ。何とかな……」
「こちらに随分と来たようですね……お陰でこっちはかなり楽が出来ましたよ。従騎士のウェインは役に立ちましたか?」
コイツ、ウェインって言うのか……記憶が混じる前に聞いたことがあった気がする。
「まぁ俺もウェイン死んでいない。そう言う事だ……村人は救えたのか?」
「はははっ、そうですかい。えぇもちろん生き残りのほとんど全員は救えました」
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【あとがき】
週間総合279位、ジャンル別週間169位ありがとうございます。今週金曜日までにジャンル別週間100位を目標にしていますので、
ぜひ応援いただける方は【作品】と【作者フォロー】の方をよろしくお願いします! 12月に新作を上げる予定ですので上がったら通知が行きます。
作者のモチベにつながり、執筆がはかどりますますので宜しくお願いしますm(_ _)m
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