第17話モンスターパレード




 たまに来る雑魚のモンスター達を狩りながら、魔除けの陣を築いた拠点を守る。


「ホントにちゃんと書いたんだろうな!」


 俺は槍を振り回し下から上に向けて『し』の字に横なぎに払い。ラプファングの脚を斬りつける。長刀なぎなたで言うところのすねだ。


「書いてますよ! 証拠に魔力が影響している時に発生する魔力光が出てるじゃないですかッ!!」


 そう言いながら従騎士君はモンスターを斬りつける。

 真赤な鮮血が青い空を舞い。また一つ敵を倒す。

 しかし敵が尽きる事はない。広場を埋め尽くさんばかりの竜の大軍が俺達を襲ってくる。


「――――と言うか遅すぎる……本格的に何かあったのかもしれない。魔力の温存とか言ってる場合じゃないな……」


「できればもっと早く使ってほしかったですよッ!!」


 従騎士君も大分俺と打ち解けてきた。こうしてアメリカのミリタリー映画のようなやり取りをしていなければ、今頃気がおかしくなってしまったかもしれない。


 軽口をたたきながらもお互いに武器を振いモンスターを斬る。

 少しばかり面倒くさいが、召喚術サモン・マジックを使った方って戦力を補強した方が良いな……


「喜べ! エルフの秘伝である召喚術サモン・マジックを使ってやる! 少し時間を稼げよッ!」


 俺は槍を振いながら、呪文の詠唱を開始する。


「無茶言わんでくださいよ……」


 そう言いつつも剣を振う腕が止まる事はない。

 従騎士も知っているのだ。魔術……取り分けエルフ族の一部が使用できる召喚術の威力を。


「我が身に宿り流れる神々の娘。軍勢の守り手として剣の時代に勝利をもたらし、人類の怨敵おんてきたる怪物に死をもたらせ! 顕現けんげんせよ! 生ける炎の化身 信仰、情熱、貞節、正義を司り勇猛ゆうもう豪胆ごうたんな者よ その名はサラマンドラ!!」

 

 俺は指を嚙み切って血を滴らせて魔力を込める。

 すると魔力は形を変え大きな火球となり、その中から一匹の四脚獣しきゃくじゅうが出現する。

 全長は1メーター強で高さは3~50センチ程度で、コモドオオトカゲやワニ程度の大きさで、その姿は羽根のないドラゴンのようだ。より近いモノもを上げればトカゲやサンショウオだ。

 カエルのように大きな頭に、トカゲのように小さな手足をしており全体的には爬虫類系の見た目をしている。


 火蜥蜴ひとかげと言う別名が示すように、コイツには炎は効かず竜の息ブレスを得意とする。エルフを始めとする種族が使える。召喚術で呼び出せる人工生命だ。


「【竜の息ブレス】を放て!」


 俺の命令でサラマンドラは炎の息を吹き出す。それはさながら戦争映画でみる火炎放射器よりも強力な炎で、あっという間にラプファングの大軍を焼き殺してしまった。


「すげぇ! これが精霊や神の血を引き森の守り人と言われるエルフ族が用いる秘術で呼び出された召喚獣ですか……」


「秘術って訳でもない。召喚術はセンスが大事なのと、あくまでも気まぐれな精霊の力を借りているだけだ。その場の魔力の流れや精霊の機嫌で成功するか、成功しないかも変わるから安定はしないんだ」


 俺はそう言いながら槍を振う。サラマンドラが幾分か焼いたとはいえなぜかここへモンスターはやって来る。


「不便ですけど一撃、一撃の火力は高いんですね」


 従騎士も剣を振いながら返事を返す。


「仮にも神の子供である精霊が、人間のために遣わしてくれている存在だからな。俺程度の実力でもコレだけ強力な精霊が呼び出せる……」


「だったらもっと早く使ってくださいよ……」


「まぁそうなんだけど……あくまでもコイツらは使役できるだけの危険生物だ。制御に失敗すれば術者は反動を受けて悪ければ死ぬ。最悪の場合制御を離れたサラマンドラが解き放たれる」


「え? マジっすか……」


「だからここまで強力な召喚獣は使いたくないんだよ。因みに契約が結べる人工生物以外ならリスクは減らせるケド……俺はまだ一体も契約出来てないんだよな」


「頼みますからもう少しマシなモノにしてくださいよ」


「あははははは、分かってるよ」


──『レベルアップ』


 俺はサラマンドラでラプファングの群れを焼き払った事でレベルが上昇した。


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名前 シャオン 


種族 ハーフエルフ 


ジョブ 槍使い Lv14→ Lv23 ←【レベルUP】


次のレベルまでの必要経験値xxxxx 


スキル 


【槍術】 Lv6


 →槍や棒状の武器を使用する際にステータス補正


・【疾風突き】 Lv4


 →目にも止まらぬ素早い動きで、先制して敵を貫くが素早さの分威力が低下する。※スキル熟練度で効果が向上する。 魔術属性『風』物理属性『刺突・斬撃』


・【突進突きチャージランス】 Lv1


 →槍を構えてスタミナの続く限り速度を上げ当て突撃する。移動能力が上昇する代わりに、視野と旋回性能が低下し距離が開いているほど威力が上昇する。※スキル熟練度で効果が向上する。魔術属性『風』物理属性『刺突』


・【盾殴打シールドバッシュ】 Lv1


 →盾で殴る事で脳震盪……混乱または硬い装甲を破壊する事がある。※スキル熟練度で効果が向上する。



・【叩き落し】 Lv1


 →少しのため時間が必要だが攻撃力が少し上昇し、敵単体にかなりの間、防御力が低下する異常状態『破硬1』を付与する事がある。※スキル熟練度で効果が向上する。 魔術属性『風』物理属性『打撃・斬撃』


・【薙ぎ払い】 Lv1


 →槍の柄の長さを含くむ距離の敵に全体攻撃をするが敵に当たれば当たるほど威力が減衰する。※スキル熟練度で効果が向上する。 魔術属性『風』物理属性『打撃・斬撃』


【突き刺し《スティングピアス》】 Lv1 ←【NEW】


 →通常攻撃に比べてクリティカル確率と即死確率が上昇し発動速度が上昇する。※スキル熟練度で効果が向上する。 魔術属性『風』物理属性『刺突』


・『溜めチャージ』 Lv1 ←【NEW】  


 →力を溜める事で、その後に放つ攻撃の威力を向上させる効果を持つ攻撃補助スキルで、合計4段階存在し段階ごとに倍率が異なる。※スキル熟練度で効果が向上する。


……ETC


【剣術】Lv1


【盾術】Lv3


【鑑定】Lv1


【魔術】 Lv3 

 

【召喚魔術】Lv2


====================




============


【あとがき】


本日週間ジャンル別218位、週間総合366位でした。ありがとうございます。


ぜひ応援いただける方は【作品】と【作者フォロー】の方をよろしくお願いします! 12月に新作を上げる予定ですので上がったら通知が行きます。


作者のモチベにつながり、執筆がはかどりますますので宜しくお願いしますm(_ _)m

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