第2話 遺書(2)
私が死んだら、あなたは悲しんでくれますか?泣いてくれますか?私は、あなただけに振り向いて欲しかった。
あなたとは、小中高って一緒だったね。あの頃は楽しかったね。いっつもバカ話して、いっぱい友達もいて。
付き合ったのは高校3年間だったね。あの時の、幸せな時間には、もう戻れないのかな?タイムマシーンがあったら、高校生に戻りたい。過去を変えて、未来が消滅するとしても、あの日、ケンカした時に戻って、謝りたい。
高校を卒業して、初めての仕事はデリヘルだった。私は、あなたが知らない程、沢山の男と寝たわ。
でもね、感じた事なんて一度も無かったの。結局、娼婦になったのはあなたへの当てつけだったの。
あの時、私が、カミングアウトしたとき、止めて欲しかった。私だけを見て欲しかった。私だけを抱いて欲しかった。私だけにキスしてほしかった。私とだけsexしてほしかった。
でも、あなたは、娼婦である私を軽蔑した。あなたには、彼女がいた。私は、あなたが隣にいない世界なんて、生きている意味がないの。もし、世界が最後の日になったとしても、あなたが生きていてくれたら、私は生きる希望は捨てない事でしょう。
あなたにとって、私は生きている価値はないかも知れない。
でもね、私がこれまで生きて来れたのは、あなたという存在があったからだよ。
でも、もうダメなの。あなたの存在は私から離れ過ぎたの。
今まで、ありがとう。
さようなら。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます