第42話首都動乱2
悪魔達の攻撃に対して聖王国軍も対処しているが組織だった反撃ができないうえに市民の避難誘導がなされず被害は拡大していた。
その証拠にいたるところに死体そして人を食べる悪魔達という惨状である。
そんな悪魔達にLMGをぶっ放す脳筋ゴリラを筆頭にその中を突っ切て進んでいく。
「ひどい有様ね…。で?転生者はどれくらい先にいるの!?」
「あと3ブロック先の奴隷商店の地下に潜んでいましたが移動した可能性もあります!でも、まずはそこに行かないことには足取りをつかめません。」
「場所まで把握してるのはすごいけど仮にもここは宗教的な聖地ですよね?問題ないんですかね?人の売り買いなんて…。」
そう思う俺に対してリリィさんを含めた全員が振り返りながら俺に言い放つ。
「「宗教なんてそんなもんだろ!!」」
ちなみにボスにそのことを話したら地球の宗教だって昔はそういう連中ばかりでなんだかんだ神様の名前を出して自分達を正当化している連中の集まりで人間とはそんなもんらしい。
そんな彼らの主張に驚きながら俺にチート能力をくれた女神様に心の中で謝罪しつつ彼らの後を追うのだった。
「奴隷商店…結構でかいわね?」
ライラ中尉の問いにリリィさんが答える。
「ライラちゃんはここまで来なかったから知らなくて当然だけどここの商店はね昔から存在する老舗よ…なんとこの国ができたときからあるというね。」
「クソだな。」
「神様崇めてるんじゃなくてここ
批判が多いことで…奴隷関係は取り締まることはあっても援護も弁明もせず責められたら俺は全力で謝罪と反省文を書くだけなので彼らの言い分には否定も反論もせずに放置してよう。
違うな…さっさと中に踏み込まないといけなかったんだ。
「すいませんけど文句は後回しにしてください。とっとと中に踏み込みますよ。」
未だ文句を言う連中をなだめて突入準備をする。
「扉に爆薬をセットして爆破と同時に突入するから私達は正面玄関から入るので諜報部の……」
相手の名前を聞いていなかったせいで中尉が言葉に詰まってしまっていた。
「挨拶してませんでしたな。自分はクリフであります。」
相手が気を利かして名乗ってくれた。
「クリフ達は裏門から突入してください。合図は無線から指示をだします。」
「了解。」
クリフ達は、指示通りに移動し準備が完了する。
「突入するわよ。スリー.ツー.ワン.ゼロ」
カウントが終わると同時に入り口を爆破して突入する。
案の定待ち構えていた悪魔達いたが容赦なく銃撃を行い一匹残らず駆除した。
最初にあった時とは違い簡単に倒せることに違和感を覚えた俺はライラ中尉に質問することにした。
「最初ショットガンでも倒しきれなかったのにライフルだと殺せるなんてなんというか変に感じますね?」
「私も最初はそう思ったけどあの時使った散弾はおそらく体内までダメージが届いていなかったのよ。ライフル弾なら奴らの体表も貫通できるダメージになるのよ。もっと奴らの実体にはダメージないはずだけど。」
「実体?」
「おそらく今ここで暴れている悪魔は人間を素体にして肉体を得ているはずよ。つまり、私達が倒した悪魔は全て肉体が駄目になったから動かなくなっただけよ。」
自分の目的のために殺して死体に悪魔を乗り移らせたのかそれともどこかにあった死体を使ったのか…どちらにせよこいつは死者に対する冒涜でしかない。
まてよ!?じゃあ街で悪魔が暴れればそれだけ悪魔の数も増やせるてことか?
するとクリフが俺達のところに来て奴の居場所が判明したらしい。
場所はとライラ中尉が尋ねるとクリフが答える王城だと…援軍が到着するまであと15分ほどだが合流を待つより先に王城へと向かうことにした。
王城は最初に包囲しておいた。悪魔による虐殺により素体はかなりの数になったと報告が入っている。王国乗っ取りをラノベや漫画のような策を巡らせて支配より力押しの方が簡単だし性に合ってると思う。
法王がいる玉座の間を守っている騎士や兵士たちは俺が一人で乗り込んできたと
時には余裕そうだったが今や生きているのは4人…正確には捕虜と言ったところだがな。
「生きている人間を素体にした方が強い悪魔になるからな。おめでとう!!君たちはこれから先も俺の奴隷として働けるんだから喜べよ。」
「た、助けてくれぇ!金ならやる!だから…助け…」
野郎が言い終わる前に悪魔にした。
中々な強さだと思うがまぁ攻め入る前に残りの奴らも悪魔にしたが結構面倒なんだよな。
「ま、それもこの先にいる法王捕まえて国をもらえば少しは楽になるか。」
俺は法王が待つ玉座の間へと入っていった。
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