第39話宗教だって人間が運営するんだもん
翌朝になると昨夜の出来事は何もなかったかのように2人が食事の準備を終えていた。
ただ違うのはライラ中尉がシスターの服装をしていたのを見て思わず似合わないなという感想を持ってしまった。
口に出したら消されることは分かっても人には適正があるのだ…俺は悪くない!
拳銃を向けられる覚悟を持って立っていたが気づいているのかいないのか分からないが食事を続け突っ立っている俺を見て
「あんたも早く着替えて食べなさい」
と一言いいこの都市に入る前に若い男性が着ていた祭服を指さした。
ステルスゲームで言えば変装して街に溶け込む潜入ミッションてやつだな。
「それを着ていればこの街で怪しまれるリスクは減るけど変な行動すれば怪しまれるからね?堂々としていれば顔を知られていないくても新参者程度にしか認識されないから安心しなさい。」
「怪しまれたら物陰に隠れるとか距離をとって逃げるとかは?」
「100%怪しまれるからそんときはあんたを見捨てるから余計なことせずに私達の近くにいればいいのよ。」
この星にくる前に友人がやっていたゲームのの内容で考えてしまったが現実の人間からすればそんな不自然な動きすれば一発で危険人物扱い確定だもんな。
とりあえず、彼女達の指示に従えばバレる心配はないのだからとさっさと食事をすました。
食事を終えた後、教会を出て街を散策することになったが宗教の総本山であるだけあって
どこを歩いてもシスターや宣教師まみれで変な気分になる。
「そういえば君がいた世界でも宗教てあるんでしょ?お姉さんに教えてよ?」
リリィさんが絡みながら質問してくる。
「宗教ならありますけど僕が育った国だと宗教に興味とか教えを守る意識は一般的にはないですね…カルト以外は。」
答えると同時に疑問も沸いて出てきたがボスはサンタクロースを信じているから元になった人物の宗教を信じているのだろうか?
今度質問してみるか?たぶん信じていない可能性の方が高いけど。
「あんた達のボスは宗教に興味なさそうだからそっちはこういうのはないかと思ってたけどどこにでもいるんだね?神様を信じてる奴らって。」
……シスターですよね?神様が存在しているて一番に信じていないと困るのは貴女であり貴女の所属する組織じゃないの!?
「連合国の国民は信仰心が年々減ってるからたぶんボスは興味無いわよ。」
「やっぱり?連合の技術て日進月歩じゃない?だから信じる者は救われるてよく言うけど連合なら科学or魔法が解決しますでしょ?そら信じる価値なくなるわよ…。」
なるほど、確かに言われてみれば地球の中世までは宗教による信仰が世の中を左右するとされていたが産業革命以降は次第に力が弱くなり始め政治と宗教の分離されるようになった。
宗教の存在自体あくまで信仰した人間から金を巻き上げる自己満足集団になったことからこの星でも連合国の技術向上がその風潮を助長しているのかもしれないと考察をしてみた。
「そう思っているならさっさとこんな詐欺集団辞めたら?」
「今さら辞められないわよ。それに私の派閥は被害が出てない弱小派閥だけど今回の件で有力派閥が消えれば私は出世できるのよ!もったいないじゃないのよ!!」
「シー!!」
聖職者が声を上げて言っていい台詞じゃねぇよ!一応、聖王国周辺の言語ではなく和国で使用されている言語だからバレないとは思うが安易にそんな愚痴をこぼさないでほしい。
「調査が終わるまでは我々は怪しまれるわけにはいかないんですよ。早く情報提供者に会いに行きましょう。」
散策ついでに一連の密告者の存在に関する情報を持っている人物と接触するために外に出ていることはなんとなくだが理解していた。
まぁ理由は、簡単でいかにも情報屋て感じのグラサンかけたおっさんがよく分からん店の前でタバコをふかしながらニヤケずらを浮かべながらこちらを観ていたからである。
ムカつく顔してやがる。
なぜか分からんが無性に飛び蹴りを喰らわしてやりたいが情報を持っている人物に違いない以上危害は加えられない。
その彼に2人とも接近していくが話しかけるような感じではなく彼が立っている店の中へと入っていく。
…俺はまだまだなようだ。
「よく情報提供者に会いにきたのわかったわね?あえて言わずにいたけど成長したみたいね。」
すいません。
褒めないで下さい。
半分当てずっぽうです。
「さっさと話聞いて帰りましょう。で?どこにいるのかしら情報提供してくれる者達は?」
「わ、私だ!早くこの国から逃げないと!」
奧の部屋でうずくまる男が必死に助けをもとめている。
「落ち着いて下さい。我々が保護しますから教えて下さいいったい何に怯えているのですか?」
「悪魔だ。この街は悪魔に見張られてしまってる!ここはもう悪魔の巣窟なんだぁ!!」
おい、今までの会話全部聞かれて理解されてんなら全て遅いんだけど?
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